第14話

13話。
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2022/05/18 07:40





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フロル・ヴィオラ
わぁ……予想以上の…………
純連 あなた
ボロさ、だね…………
グリム
超ボロボロなんだゾ!!
ディア・クロウリー
まぁまぁ、ここなら雨風も凌げますし!
提供してるんですから文句ばっかり言わないでくださいね!!
外観はそこまで崩壊していなかったものの、室内がエグい。
確かにゲーム画面で見た時から「ボロボロだな……」とは思っていたが、実際に自分の目で見たらもうボロボロどころか「此処本当に人住めますか??」と問いかけてしまいそうなくらいだ。

壁紙は剥がれ、そこら中に蜘蛛の巣が張ってあり、布類は埃に汚染され、歩くだけで床から音が鳴る。
どんだけ放置してたんですか、と学園長に聞けば、さぁ〜?と笑いながら話を逸らした。
ディア・クロウリー
私は調べ物に戻りますので、3人で適当に過ごしていてください。
学園内はウロウロしないように!では!!
スタスタと調べ物とやらに戻った学園長の背中を見つめながら、思わずため息を漏らす。
外からはポツポツと雨音が響いていて、今から大惨事が起こる気がしてならなかった。
いや、ゲームの展開を知っている自分からすれば、この後大惨事が起きるのは確定なのだが。
純連 あなた
うーーん、まずは掃除しよっかぁ。
電気は……よし、一応付くね。
純連 あなた
本当はグリムをお風呂に入れてもふもふしたい所なんだけどなぁ………
グリム
オレ様、濡れるの嫌いなんだゾ………
純連 あなた
ちゃんとしたシャンプーを手に入れるまでは安い石鹸とかで我慢するしかないね……
フロル・ヴィオラ
そういえば、お金ってどうするの……?
あの猫ちゃんは働けないだろうし、私かあなたちゃん……だよね。
純連 あなた
フロルちゃんは折角魔法が使えるんだから、学業に専念した方が良いよ!
私は学校通いながら、バイトでもなんでもするし!
その辺に落ちてたまだ触れるくらいの布を使って蜘蛛の巣を取り、隙間から入り込む虫を捕まえながら、今後の話をする。
流石に月3万くらいは学園から貰わないと生活出来ないが、頑張ってバイトすれば、なんとか出来るだろう。多分。

大丈夫だよ!なんて根拠の無い自信でウィンクすれば、フロルちゃんは「でも……」と、何処か納得出来ていない様子だった。
魔法が使えるのに全てをバイトに費やすなんてさせられないし、それに、此処まで来たらフロルちゃんと誰かを付き合わせてやろうとも思う。
私は監督生で"夢主"でありたかった女だけど、それももう、終わりにしようと思う。
夢主であるフロルちゃんとジャミルくんがくっ付けば、それはそれで"ジャミ夢"だし?
可愛い子と美青年な推しがくっ付く様を見れるのも、監督生ならではの立場だと思うし。

そう、自分を納得させながら、無心で蜘蛛の巣を取って行った。





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