第3話

仮面の下
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2018/02/09 09:09
「どうしたのよ、急に」

彼女は、やはり絵に書いたように綺麗な“作った顔”を見せる

「いや、なんか、笑ってばっかだよなぁって
前まで怒ったり泣いたり忙しかったのに」

「そんなん、付き合ってた時の話でしょ〜
私のことなんてもう気にしなくていいんじゃない?」

ふふ、と笑う彼女が何故そんなに気持ちを表情に隠すのか
何故それが違和感なのか
分からなかった

「前までは、隠さないで全部自分のまま、ありのままでいればいいと思ってたよ
でも最近は…変わったの、考え方が」

それでも、彼女の表情は豊かなのだ
仮面なのに、ただの笑顔なのに、豊かなのだ
仮面をかぶった下の今の顔は、きっと淋しげにしているのだろう
言葉の端々に彼女の素直さが伺えて、

なぜだか、胸がきゅっと鳴った

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