瀬戸side
……?
のっちたちに合流すべく、壁を壊しながら上の階へと向かっていく途中、違和感を覚えた。
(なんだ…?なにか、忘れているような…?)
胸にぽっかりと穴が空いたような感覚。
その空いた穴は、なにかを忘れていると訴えかけられているような、そんな感じがする。
…思い、出せない…。
思い出そうとしても、記憶にノイズがかかっているように、思い出すことを阻止される。
この気持ちは、なんなんだ…?
俺は一体、何を忘れたんだ…?
おんりーside
…なんで…?
急にコアが光出したと思ったら、目の前のコアが、突然割れた。
お、おんりー、何かした?
僕は何も…。
すると、後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきた。
おんりー!おらふくん!
ドズルさん!ぼんさん!MEN!
無事か!?
はい、なんとか…。
ふたり共、コアの破壊に成功したんですね!
いや、その…なんか、勝手に壊れたと言うか…。
勝手に壊れた!?
そんな訳…。
本当なんです!僕もおんりーも、何もしてなくて…!
何もしていない。
その事になにか引っかかる。
そして、何か忘れているような気もする。
…あの、つかぬ事をお聞きしますが、いいですか?
ん?なに?
このコアを破壊しに来たのって、僕とおらふくんのふたりだけでしたか…?
…おんりー?
…うん。しんたろーさんたちの案で、魔女の呪いを受けないおんりーとおらふくんのふたりがここに向かうよう言われたはずだよ。
…そう、ですよね。
どうしたんだ、おんりー。お前らしくないぞ?
…いえ、何か忘れたような気がして…。
でも気のせいみたいです。すみません。
でも、どうしてみんなここに来たんですか?
ドズルさんが、何か嫌な予感がするって言って。
そうそう。
何でかな?そんな気がして…。
でも、ふたりが無事でよかった。
ほんと、よかった。
でもまだ終わってませんよ。
上にいる皆さんと合流して、被害を抑えないと…。
そうだね!
みんな行きましょう!
うん。
なんでコアは壊れたのか。
それがずっと頭に引っかかってしまう。
おんりー!どうしたのー?置いてっちゃうよー!
あ、うん、今行く!
でも今は、やるべき事をしないと。
なかのっちside
オリガちゃんの導きにより、最上階へたどり着くことが出来た俺たちは、ついに魔女との対面を果たす。
コイツが、魔女…。
貴様ら…。
魔女はどうやらご立腹のようだ。
もしかすると、おんりーさんとおらふくんがコアの破壊に成功したのかな?
何故だ…!?何故壊れた…!?
あれは貴様たちでは壊せないはずだ…!
え…?
…とはいえ、貴様たちに私を倒す術はない。
あいつも、今頃この城の中で永遠に彷徨っているだろう。
…瀬戸は絶対にここに来る。
俺は信じてる。
のっちさん…。
…そうだな、あいつならきっと。
何を根拠にそんなことが言える?
仲間だからさ。
仲間だから、信じるんだ。
…くだらない。やはり人は、この世界に不要なものだ。
人ならざるものたちよ。何故お前たちは人に着く?
…そうですね。信じているからですよ。人の可能性とやらを。
人がいなかったら、僕らは生まれてこなかったかもしれないし?
人の温もりに触れて、俺たちは人のために戦うって決めんだ。
…馬鹿馬鹿しい。
馬鹿馬鹿しい、か。確かにそうかもしれない。
でもね、魔女さん。
それでもあなたを作った人達は、あなたを崇拝していた。
いなくなった悪魔の変わりだったとしても、あなたは人から崇拝されていたんだ。
………。
それがどうした。
勝手に作り、勝手に崇拝の対象にし、呪いを生み出すように作られた私は、もう呪うことしかできない。
人を呪うことしか、できないのだ。
不完全に作られたから、そうするしか出来ない。
私は生まれた時から、この世界の敵なのだ。
………。
…そうですね。だから僕も生まれた。
あなたを排除するために。
僕らは相容れない存在同士。
この世界の存続をかけて、僕らは戦うことしかできない。
分かっているではないか。
ええ、分かっていますよ。
そしてこの戦い、僕らが勝つ。
どうやって?お前達ではこの私を殺すことは出来ない。
あなたはひとつ、大きな勘違いをしている。
この世に、絶対なんてないんですよ?
ですよね?あさひさん。
えっ!?
っ!?
ああ、その通りだよ、アベレージ。
すると俺たちがこの最上階に来るために通ってきた方向とは逆から、壁を壊して瀬戸がやってきた。
な、何故だ…!?何故ここまで来れた…!?
…かつてこの世に絶望した人から、託されたんだよ。
その人たちは俺たちを信じてくれると言った。
希望を見出してくれた。
…っ!
だから俺は、その人たちの思いを背負ってここに来た。
不可能を可能にする力を借りて、ここに来た。
…小賢しい。
小賢しいか。確かにズルはしてるなぁ。
すると瀬戸は俺たちの方を見る。
……みんな、戦えるか?
こいつを倒すにはここにいる全員の力が必要だ。
はい、僕は大丈夫です。
ああ、いける。
その為にここに来たんだ。
とっくに覚悟は出来てるさ。
全力でサポートしますよ!
ここに来て引く訳にはいかねぇよ。
ええ。前に進むことしか、もうできません。
よし、ならやるぞ。
これが最後だ!
ああ(はい)!!
to be continued…
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編集部コメント
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