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第1話

プロローグ
45
2019/02/05 22:09

「あの、俺と付き合ってもらえませんか?」
 「へ!?」

 「あの子間に合ったかな…」
普段の私なら絶対にあんなことはしない。今日の結月ユイヅキ 奈都ナヅはなぜあんな行動をとったのか…。

奈都ナヅ!おはよう!」
「おはよう!」
「今日も見事なモテっぷりですねぇ…姫さま!」
「やめてよ。こっちも迷惑してるんだから。」
からかうように笑っているのは、幼なじみのタチバナ 六花リッカ
「もう…よそ見してると、自転車倒すよ。」
「はーい。ねぇそれより後ろについてきてるストーカー?いや応援団と言うべきか?あの人たち、そろそろ言わないとクラスまでついてくるよ。」
「そうね。」
私は後ろについてくる団体の前に立ちはだかった。
「あなたたちそろそろついてくるのは、やめていただける?迷惑なの。」
私がそう言うと団体は止まり、私は後ろを向いて元のように歩きだした。そして数秒後。
「姫の毒舌が今日も飛び出したぞ!」
「姫ー!大好きだー!」
はぁ…とため息しか出なかった。私は高校に入ってから、“姫”と呼ばれるようになった。母がモデルの影響で、昔から立ち振舞いを厳しく指導されてきた上に、遺伝子を受け継いでいるから顔が整っている。顔に関しては周りがそういっているだけだが。ただ、私は自分の考えははっきり言う方だ。それゆえ私の毒舌っぷりが有名となって、変な団体まで出来た。

私が“姫”と呼ばれてからもう3年経つ。だが、今朝の私ははっきりと断ることもできないほど心がグラグラと揺れてしまった。これはなんと言うのか…。
六花リッカ、ちょっと昼休みに聞いてもらいたいことがあるんだけど…。」

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