お母さんが出て行ってから
ずっと黙ってスマホをいじるじょんぐくさん
📱 ぴこん
と、じょんぐくさんのスマホから音がなる
きっと、メールでもしているんだろう。
結構、派手にお腹がなってしまった。
流石にお腹が空いたものだから
じょんぐくさんにご飯を作ってもらうよう呼びかけてみる
私の言葉を無視して
スマホをいじる指は止まりもしない
と、大きな声で呼んでみたら
やっと、声が届いた
なんて思ったのも甘かったんだ
さっきの優しいじょんぐくさんはどこに行ったの?
そう疑いたくなるような態度だった
私の言ったことは空気のように消えてしまい
これ以上言っても無駄だと確信した私は
ひとりで自分の世話をすることを決意した
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!