入口を通ると、浴衣を着た女性が、出迎えてくれた。
その言葉に女性は「そっか…」と答えると、部屋に案内してくれた。
コンコン…
「失礼します。」と声が聞こえ、襖が開く。
入って来たのは…女の人。
綺麗な着物を着て、長い黒髪が揺れる。
未莉ちゃんが駆け寄る。
俺がそう言うと、暁月さんは少し驚いた顔をした。
暁月さんに連れられ、別の部屋へ。
椅子に座るように促され、座ると、暁月さんが向かいの席に座った。
サラッと瑚子を馬鹿にしたような気がしたがきっと気のせいだろう。
暇潰しでこのレベルかよ…。
そんなことを思いながら、"ヒノカミ コハク"
について聞いてみる。
そう言って、暁月さんは微笑んだ。
それから俺達は部屋に戻って、飯を食わせてもらい、風呂に入り寝る。
みんなが疲れで寝静まった11時頃……
肩を軽く叩かれ、俺は叩かれた方を向く。
周りを気遣って小声で瑚子が話す。
あ、そう言えば、俺も読もうとしてたっけ…
そして、俺と瑚子は布団を抜け出すと、部屋から出た…。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。