(友達と寄り道なんて、初めてした…。)
2人とは、体育が終わったあともたくさん話せて、放課後にカフェに行った。
今まで友達がいなかったのに、いつの間にか2人とは仲良くなれた。
(それに、2人は私の能力のことを気味悪く思うのではなく、プラスに考えてくれた。
これも、アイツのおかげ…なのかな。)
思えば、春芽くんが能力なんて気にせずに過ごすことを教えてくれたおかげでもある。
(今度あったらお礼、言うべき…なのかな?)
いつもより少し遅くなった帰り道を歩く。
(あ、ここのペットショップ懐かしい…。)
お父さんとお母さんが動物好きということもあって、家では犬とインコを飼っている。
(基本、餌とかはお母さんが買いに行ってたからな。……ん?)
そこには、丁度ペットショップから出てきた春芽くんがいた。
さっきまで彼のことを考えていたせいか、少し緊張してしまう。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。