一限終了後、彼は迷わずに私の目の前に現れる。
(予想はしていたけれど…。)
当然、周りはザワザワするわけで…。
(いや…質問の答えになってないし!)
(周りでヒソヒソ話してる人の疑問に答えた!?)
幼稚園の頃から、破天荒だったところはあまり変わっていないようだ。
クラスメイトも反応に困っているようだ。
思わず、びっくりして立ち上がる。
(まるで新婚の夫が周りに嫁自慢をするみたいなノリで言わないでよ…!)
確かに、今までの私は能力のせいでどう思われてるかばかりしか考えてなかった。
(能力のこと気にせずに過ごす…。
そんなこと、本当に出来るの?)
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。