そうだ、私はこの女の子供じゃない。
私の家は複雑だ。
最初は、周りから見ても、私たちからも
幸せな家族だった。
誰もが羨ましがるそんな家族だった。
でも、父は男の子が欲しかったみたいで、
私は女の子なのに、男の子のように育てられてきた。
そんな父の考えに母はよく思わなかった。
母の方は私を女の子のように育てたかった。
だから、父に隠れて、女の子のように育ててくれた。
それが、父にバレて、父と母は喧嘩をして
どんどん折り合いが悪くなった。
それからは、母は父に愛想をつかせ、
私を置いて家を出て行き、ほかの男のところに言ってしまった。
それからは、父も再婚して、
新しい奥さんとの子供ができた。
私は、いないような存在になった。
だって、男の子が生まれたのだから、
父の気持ちも分かる、父は大企業の社長
跡取りが欲しくて、男の子を望んだ。
でも、少しは、私を見て欲しかった。
女の子としての私を…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。