第37話

事故で彼氏を庇った彼女-星海光来-①
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2021/01/31 12:00

『光来〜明日遊ぼーよ!』

「明日は自主練するから無理だ。」

『ええー、ずっと練習じゃん...』


私は光来と付き合っている。
光来はバレー部ですごい活躍してる人。

元々バレーが好きだった私が高校に入って、
鴎台の試合をたまたま見かけてそこで光来に出会った。

男子バレー界ではあの身長は小さい。

でも、サーブもトスもブロックもスパイクも
全てが上手かった。そのプレーに私は惚れた。

だから、私も高校になって初めてバレーをすることにした。


初めてやるにしては上手って皆に言われ、
1年生からレギュラーになることが出来た。

これも光来のおかげだと思う。
私がバレーしようと思ったのは光来の影響だから。

ありがとうって感謝の言葉を伝えたかった。
でも学校で見かけても話しかけれもせずに
あっという間に時は流れた。

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2年生になって光来と同じクラスになることが出来た。

『話せるチャンスだ...!』

しかも運良く席替えで席が隣。

それでも私は勇気がなくて話しかけることが出来なかった。

すると光来から話しかけてくれた。

「女バレの1年でレギュラー入ったやつってお前か?」

この瞬間私はバレー部に入って、
1年でレギュラーに入れて良かったなと思った。

『え、あっ、はい!』

緊張しすぎてこれだけしか返事ができない。

「すごいな、高校になってやったんだろ?」

どんどん話が弾んだ。光来と話してて飽きることはなかった。

「今度一緒にバレーしようぜ!」

夢みたいだった。初めて光来とバレーをした日
色々教えてくれてとても濃い1日だった。

そして2年に上がった頃私は光来に告白され
付き合うことになった。

私はずっと夢見てた。付き合ったら一緒に
映画とか買い物行ったりするって。

楽しい生活ができると思ってた。
でも実際は違った。

光来の休みの日はずっとバレー。
家に帰ってもバレー。電話ならまだしも
LINEなんて全然やってない。

一応少しは分かってた。光来はバレーにしか興味は無いって。

だから私に告白してきた時はびっくりした。

2人で過ごせるのは昼休み一緒に弁当を食べるだけ、
私もう限界だった。


『光来はさ、私のこと好き?』

「なんだよ急に。」

『いや、好きかなって思って...』

「そんなの言わなくていいだろ。」

これでこの話はおわった。

言わなくてもいいだろって、正直、は?と思った。

抑えなきゃそう思ってたけど無理だった。


『なんで?伝えてくれてもいいじゃん、女子って
すぐ不安になるのだから、伝えてくれなきゃ嫌だよ...』

せっかく楽しいはずの時間が重くなる。

「...お前ってそんな面倒くさかったっけ?」

ああもうダメだ。何言っても光来にはわかって貰えない。

『ごめん、ちょっとだけ距離おこう。』

それだけ伝えて私はその場から去った。

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星海side

『ごめん、ちょっとだけ距離おこう。』

そう言ってあいつはどっかへ行った。

「なんだよ、俺がわるいのかよ。」

でも最近はバレーばっかだったかもしれない。

よくよく考えればデートとか行ったことないんじゃないか?

「完全に俺のせいだな、」

ここで、俺が悪いことにやっと気づいた。

追いかけようとしたけど今追いかけても
なんて言えばいいのか分からないから、
追いかけるのは辞めた。

部活が終わって、公園かどっかに呼び出そう。

「今日の飯、味しねー。」

あいつがいなくなってから気づく、存在のデカさ

俺の中でこんなにも必要としているんだ。
なのに、なんで構ってあげられなかったんだ。

これじゃ付き合ってるなんて言えない。

今日話し合って改めて態度を直そう。

俺は早速行動を始めた。まずLINEした。

「...俺全然LINEしてねーじゃん。」

''よろしく''から始まって少しだけ話してそれで終わり。

これも我慢してたんだろうな。電話とかするべきだったのに。

''今日お前の家の近くの公園に来て欲しい。少し話したい''

そうLINEを入れた。するとすぐに既読がついた。

でも返事は来なかった。当たり前だよな...

俺は食べていた昼飯を早めに食って教室へ降りた。

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ゆん
次はあなたsideから始まります!

私も愛情表現してくれないと不安になる笑
さあ、次はどうなる事やら。
楽しみに待っててくださいね!
⭐と❤と💬よろしくお願いします!







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