第15話

熱が出た彼女と喧嘩-佐久早聖臣-②
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2021/01/15 12:01





''聖臣ごめんなさい。
古森くんとは何もないから
昨日古森くんにスーパーまで
買い物に付き合ってもらっただけだから''


この文章を送るとすぐに既読がついた。


でも何分待っても返信が来なかった。


また既読無視されたみたい


''なんで既読無視するの。''


そういった私に聖臣はこういった。


''手繋いでたよね、あれ普通に浮気じゃないの?
ほんとイライラすることしかしないね。''


あなた『っ....イライラするのはこっちだよ....』


もう怒りで凄かったから聖臣に電話をかけた。


6コール目でやっと出た聖臣。


佐久早「なに。」


無愛想にそう言われた。


あなた『イライラするって言ってたけどそれは
こっちのセリフだから。彼女が困ってる時に、
助けてもくれないの?訳わかんない。』


その場任せでバーッと文句を言ってしまった。


初めてこうやって伝えたからドキドキする。


佐久早「...だからって浮気すんの??
君は俺じゃなくて古森とだったらお似合いなんじゃない?」


あなた『はぁ?だから浮気じゃないって言ってんでしょ?
聖臣が来てくれなかったから
古森くんは手伝ってくれたんだよ。なんで
こう言われないといけないの、何も知らないくせに。』


『大体古森くんとお似合いってなんなの?
私は聖臣がいいから付き合ってんのに、
そう言うってことは、私の事対して
好きじゃないんじゃないの?』


やばい言い過ぎだ....。急いで謝ろうとしたけど
聖臣の


佐久早「そっちだって何も知らないくせに。
しかも好きじゃないのもそっちでしょ。
もうイライラするだけだから切る。」


という言葉で電話は終わってしまった。


あなた『なんで、私ばっか言われなきゃならないの.....』


今の聖臣との会話で余計熱が上がった気がする。


今回の熱はなかなか下がらない。
病院行かないとな...。


病状も昨日より悪化してるし歩くだけで吐き気が襲ってくる。


あなた『聖臣のことは忘れよう、
明日下がらなかったら、病院行こ。』


次の日良くなることを願って私は寝た。


でも良くなることは無かった。
だから病院に行くことにした。


1人で行くの心細いなぁ....。
ほんとは聖臣と行きたかったけど喧嘩中だし
喧嘩してなくても着いてきてくれなかっただろうし。


古森くん一緒に行けるかな...連絡してみよう。


古森くんにLINEしてみるとすぐOKの返事が来た。


家まで迎えに来てくれるらしい。


待っているとチャイムがなった。


古森くんが来る頃には結構体調が悪くなってて
ゆっくりとドアに向かって行った。


ドアを開けると古森くんが居た。その隣に
聖臣もいた。


あなた『え、きよ、おみ...??』


古森「わ、めっちゃ顔色悪いじゃん!」


佐久早「病院....行くんだろ。早く行くぞ。」


聖臣達は自前にタクシーを呼んでくれてスムーズに
病院へ向かうことが出来た。


タクシーの中で聖臣は私の頭を自分の肩にのっけて
寝かせてくれた。


昨日まであんなに喧嘩してたが嘘みたいだった。


病院について検査すると、診断結果は
インフルエンザだった。


薬をもらって家に帰る。
タクシーで古森くんの家まで行って、
古森くんとはそこで別れた。


聖臣の家に行こうとしたら少し話がしたいって
言ってきたから私の家へ入れることにした。


あなた『病院着いてきてくれてありがとう、
助かった。ごめんね面倒臭いことさせて』


来てくれたことは嬉しかったけどまだ少しだけ
怒りが残ってる私。


風邪引いてるから余計情緒不安定になる。
泣きそうになるし。


佐久早「...古森に言われた。お前も行けって、
頼れる人は彼氏しかいないんだぞって。」

「俺が間違ってた。ごめん、」


いつも喧嘩したら私から謝るのに。


佐久早「普段何も言わないお前に甘えてたかもしれない。
だから電話でああやって言われた時に少しだけ焦った....。」


あなた『古森くんとお似合いなんじゃないって
言葉地味に傷ついた。』


佐久早「ごめん。」


あなた『私も言い過ぎた。ごめんね。』


謝ると聖臣は私を抱きしめてくれた。


あなた『風邪移るよ....』


佐久早「お前から映るんだったら別にいい。」


そう言って聖臣は私を離さなかった。


移るから嫌だって言ってたくせに、
って思ったけど正直嬉しかった。


佐久早「古森となんかお似合いじゃないから、
お前の隣は俺しかいないから、俺だけ見ててよ...」


いつもはこんなこと言わないから、
もうどう反応したらいいかわかんないし、
キュンキュンしまくり。


聖臣がすごく暖かい。私はそのまま腕の中で
眠ってしまった。


それに気づいた聖臣は私をベッドに寝かせてくれて
その時にちょっとだけ起きてしまった。


布団を肩まで被せて、聖臣は優しく私の頭をそっと撫でた。


佐久早「これからもずっと大好きだよ。」


私が寝てると思って小声で言う聖臣。


そして頬にキスをして、ベッドから離れていった。


あなた『ずるすぎでしょ。』


聖臣は私が熱下がるまでずっと看病してくれました。
ゆん
これがラストです!
ゆん
結構長くなりました!
ゆん
背景増えてて使ってみた!
⭐と❤よろしくお願いします!
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