牛島side
俺はマネージャーのあなたに恋をした。
牛島「あなた、手伝おう。」
あなた『あ、ありがとうございます!
届かなかったので助かりました!』
牛島「そういう時は、俺を呼べばいい。
あなたのためなら、いつでも手伝うぞ」
あなた『ありがとうございます』ニコニコ
ニコニコしながら、お礼を言ってくるあなたが
可愛くて仕方ない。こちらの気持ちまで
温かい気持ちになる。
天童「若利くんは、ホントにあなたちゃんの事好きだねぇ〜」
牛島「あぁ」
天童「でもね、あなたちゃんは全く気づいてないと思うヨ?」
牛島「女子というのは、こんなのにも鈍いものなのか...?」
天童「いや、あの子は特別鈍感だからネ....」
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白布side
俺はマネージャーのあなたに恋をしてしまった。
白布「なぁ、あなた。今日一緒に帰れる?」
あなた『うん?帰れるけど、
体育館の雑巾掛けするから遅くなるよ。』
白布「え?いつもやってんの?」
あなた『?そりゃそうでしょ。』
白布「じゃあ手伝う」
あなた『いいの?体育館広いから大変だったの。
ありがとう!』
嬉しそうに笑うあなたが可愛くて
ついつい顔が赤くなってしまう。
あなた『賢二郎?顔赤いよ、大丈夫?』
白布「大丈夫...」
俺がこんなに分かりやすくアピールしてんのに、
なんで気づかないわけ?
鈍感にも程があるだろ。
瀬見「白布...あれはなかなかの鈍感っぷりだね。」
白布「どうやって生きて来たら、あんなんなるんですか?」
部員はみんな気づいているのに、
1番重要なあなただけが気づいていない。
俺は静かにため息をついた。
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あなたside
私は部員の1人に恋をしています。
告白する勇気はないけれど、ずっと好きな人。
あなた『みなさーん!今日は午後から青城と
合同練習になりました!』
白布「げっ」
瀬見「''げっ''って…お前...」
天童「賢二郎は青城の連中にあなたちゃん
取られるのが嫌なんだもんね〜」ニヤニヤ
白布「(無視)」
天童「賢二郎?無視は悲しいんだけど。」
白布「じゃあ、ウザイです」
瀬見「相変わらず天童には辛辣だな...」
牛島「及川と国見には要注意だ。」
あなた『何を注意するんですか?』
天童「うん、あなたちゃんは、ずっとそのままでいてね」
天童さんに頭をポンポンとされた。
解せない。
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牛島side
午後になり青城がやってきた。
牛島「今日はよろしく頼む」
及川「はーい、こちらこそ、よろしくね!」
国見「あ!あなたさんだ!」
あなたを見つけた国見が、
光の速さで走っていく。
牛島「早いな」
及川「いやちょっと!違う!牛若ちゃんズレてるよ!」
国見に負けじと及川も走って行ってしまった
国見「あなたさーん、会いたかったです!」ギュ
あなた『国見ちゃん、久しぶり!
相変わらず可愛いなぁ、もう。』
及川「国見ちゃん!?あなたちゃんから離れて!?」
国見「........(無視)」
及川「無視!?ねぇってば!」
岩泉「クソ川うるさい。」
花巻「あなたに迷惑かけんなよ」
松川「そうそう〜。それはそうと、
あなたちゃん可愛くなったな〜。」
あなた『え!ホントですか!嬉しい〜。』
松川にニコニコしているあなた、
国見に抱きつかれているあなた、
及川に好かれているあなた、
花巻に可愛がられているあなた、
どれを見ても、心がモヤッとする。
俺だけを見てはくれないだろうか。
この気持ちを伝えてもいいだろうか。
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白布side
はぁ...だから青城との合同練習は嫌なんだよ。
うちにも超強力なライバルの牛島さんがいるってのに。
青城の及川さんとか国見とか....
松川さんと花巻さんも悔れないし。
白布「おい、国見!そろそろあなたから離れろ!」
国見「あなたさんは、俺のです。」
瀬見「収拾がつかない....」
天童「どうすんの、これ」
自分の気持ちを伝えないと、
永遠に気づいてもらえないんじゃないか?これ
今の関係が壊れるのが怖くて、
ずっと言えないでいた。
そろそろ伝えてもいいだろうか。
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あなたside
練習中も、ついつい目で追ってしまう。
バレーをやっている時の真剣な顔が好き。
勝った時に喜んでいる顔も好き。
怒っている顔も好き。
いつの間に、こんなに好きになってたんだろう。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!