第282話

機嫌 赤葦京治
11,882
2022/05/05 12:00

『あかーし!!』



ぎゅっと赤葦に抱きつく。



「暑いです、離れてください。」




冷たい対応だが、そんなの気にしない。



『あのね!昨日、夜に新発売だったアイスを食べたんだー!』


「あー、ハイハイ凄いですねー。いい加減、離れて下さいよ。皆こっち見ています。」



皆、とはバレー部員だ。


マネちゃんズも、こっちを見てクスクス笑ってる。


赤葦の汗もすごいが、気にしない。



『あとね、好きな人ができたの!』


「あー、すごいですね__え?」


『いよいよ、私に春がやって来たのです!!』


「今更ですか…」


『うるさい!そう言う赤葦はどうなのさっ』


「俺は、入学当初から好きな人がいます。」


『マジ!?誰?どんな人!?』


「明るくて、」


『うん』


「面白くて、」


『うん』


「子供っぽくて、」


『うん。』


「木兎さんに少し似ていて、」


『うん』


「よく、俺に抱きついてきて」


『…うん?』


「最近、好きな人ができた人です。」


『…え、?』


「まだ気づかないんですか?」



クルッと赤葦がこちらをむく。





「あなたの事ですよ。









あなたさん?」



『え、あか、赤葦…







あの、実は…私も____。』



シーッ、赤葦がサインを送る。




「言わなくても、わかりますよ。」



『赤、葦ぃ』



「泣かないでください。嬉しい事があったんでしょう?









俺なら、もっとあなたを幸せにするから。」





この日、初めて赤葦が




抱きしめ返してくれた。
ゆん
これはゴリラ化するゾ
( ˙꒳​˙ᐢ )ウホッ🍌

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