私は今日その住所まで行ってみることにした。私が用事があるというと、諒真と慎一も着いてきた。
亜蘭:何で今日に限って着いてきたの?
諒真:なんかいつもと違う顔してたから
慎一:なんか、懐かしさと不安が入り交じったような感じ?
亜蘭:二人は何でもわかっちまうな。
そういいながら、その住所まで行った。だがそこには私が思っていたのとは違う光景が広がっていた。そこに書かれていた文字は'売地,という文字だった。あの人はまた、引っ越してしまったらしい。もう、あの人には会えないのだろうか?そこにぼーっと立っていると、後ろからおじいさんに話しかけられた。
おじいさん:そこの人はね、半年ほど前に出ていったよ。
亜蘭:ありがとうございます。その人の名前なんかは分からないですか?
おじいさん:なんか木全とか言ったね?
えっ、木全?もしかして翔也?いや、多分名字が同じだけ。そう考えていると、売地の端にひとつの紙切れが雨を避けるように置いてあった。拾ってみると、住所と木全よりの文字。私はその住所に行ってみることにした。
着いたところを見回すと私も諒真も慎一も驚いた
(作者)
出身地などの設定が現実とは異なっています。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。