僕たちの横を風が切った。ふと蓮君の方を見ると諒真君が拳を蓮君の顔のすれすれで止めていた。
諒真:亜蘭さん女の子だからって舐めんじゃねぇよ
亜蘭:諒真❗
もう一回僕たちの横を風が切ったと思ったら諒真君は亜蘭さんの横に戻っていた。
亜蘭:すいません、諒真が
蓮:いえ
亜蘭:あと、私たちの方が歳下ですし呼び捨てで大丈夫ですよ。
純喜:何歳なん?
亜蘭:私が17で、諒真が16です
純喜:わっか❗
一成:じゃあ、俺と歳が近いですね。
みんなと話終わって部屋まで案内した。明日から仕事があるから部屋でゆっくりするそうだ。俺がリビングに戻ると上から亜蘭が諒真にこんこんと説教していることが丸聞こえだった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!