時間の掛かっていた撮影が終わる
帰れません企画だったのもあってか、一気に疲れが身体に伝わるのを感じた
マサイと別れ、撮影部屋を出る
気が付けば明るかった空も暗く、夜の顔を覗かしていた
帰る為にカバンを取りにリビングへと向かうと
そこにはゲームをしているシルクがいた
話を聞いているのかいないのか、変に曖昧な口調で返される
スマブラに夢中な彼は放っておいて、マサイの家を出た
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珍しくンダホからのLINE
用件は明日ドッキリで使うはずの道具をマサイの家に置きっぱなしにしていたらしく
文章にはしていないが、きっと子だほの世話で忙しく自分では取りに行けないのだろう
ダホちゃんとの会話を終わらせ、一息付いてからまたマサイの家に向かう
お邪魔しますと声を掛けたが返事がない
玄関で突っ立っている訳にも行かないので、リビングに足を運ぶが結果は同じ
道具一つ取りに来たのに、わざわざお風呂まで探す必要は感じられない
第一、ドッキリの事がバレると企画にならないし。
撮影部屋のすぐ傍にある部屋、企画のもので物置みたいになっている場所
当然のように物が多く、しゃがみこみ順々に手元にあるものから探すがなかなか見つからない
ダンボールの積み重なった物をかき分け、ごそごそと漁る
振り返ると、そこには笑顔を浮かべながら此方を見るシルクの姿があった
悪いがシルクにも仕掛ける予定があるから見せる訳には行かない
ガチャっと扉が閉まる音が聞こえた
退散してくれたと思ったのだが
振り返ると扉を閉め、にっこりと妖しい笑みを浮かべたシルクが物置に残っていた
シルクの方を向いて屈んでいる俺の間近まで距離を詰め
覆い被さるようにして右手を奥側の床に手を着き、膝を床に付ける
迫り来るシルクのの顔を両手で押し防ぐ
...先程のテンションといい、妙に据わった瞳に溶けた言葉
全て酒から来たものだということを、シルクの体から感じる匂いから察した
耳元で言葉を流しながら、左手でモノをズボン越しにすりすりと撫でる
唐突の感覚に大きな声が漏れる
ちゅうっと首筋に吸い付かれ、満足のいくまで跡を付けられる
勿論俺に拒否権なんてある訳なく、無慈悲にも重なる唇
何度も何度も確認する様に、触れるだけのキス
モノを左手ですりっと指で掠めるみたいに触ったり、急に堪能するように揉んだりシルクの思うままに扱かれる
シルクの漏らす声に反応してしまう
それを気づいているのかいないのか、次第に激しくズボン越しに触る手付き
いつもなら抵抗出来るのに力が入らない
きっと撮影で疲れが溜まって
抵抗するだけの力も無いのだろうという事に嫌という程気付かされる
はあはあと途切れ途切れに聞こえる自分の呼吸
シルクから目を逸らし、後ろを向く
すると目に入るダンボールの山
スリスリと腰辺りの肌が擦られながら、下着と一緒に降ろされるズボン
掴まれて激しく上下に擦られる
先程まで与えられていた柔い刺激から、一気にグラグラする程の快楽
声も出せず、急激に視界が真っ白になる
快楽が止んだ時にはもう、欲を吐き出した後だった
全身の力が抜け、床に身体全体を預ける
にこっと微笑み、シルクの手に付いた液をぺろりと舐める
その姿が物凄く夜を誘い、ナカが疼く
欲がナカにぐるぐると渦巻き、正常な判断は出来ない
だからシルクの言葉が何を意味するか全く理解出来ないまま、大人しくうつ伏せになる
もう腕に力が入らず、軽く足を開いて膝を床に立てておしりだけシルクに向ける
絶対に挿れられる、そう思ってた
だけど、シルクは
ぬる、とシルクのモノを自分の穴に擦り付けて来た
擦られる度に疼くナカに意識が削がれながら
シルクから離れようと身をよじる
上下に身体を揺らして擦ったり、ぐりぐりと挿れない程度で押し付けたりヤりたい放題なシルク
頭もフラフラで、思考が止まろうとしてる時
シルクが耳元で囁く
遠くでダーマの声が聞こえる
ガチャガチャと鍵を回す音も聞こえる事から、今マサイの家に入って来た事が伺える
けど、今はそんな悠長に考えている場合じゃない
今もシルクはダーマの声を聞きつつも呑気に後ろを擦り付けている
とたとたと足音が近付いて来る
同時に2人の話し声も聞こえてきて、無意識に振り返ってシルクの腕を掴む
ダーマの声
それも物凄く近い
だけど此方に気付いてる様子は無く、マサイと忘れてきた物について話してるようだった
こっそりと耳元で話しかけてくる
シルクもバレたくないのは同じなはず
だから話しかけて来る事は無いと思ってたのに
ちょうど扉の下
位置で言うとシルクの足元、そこに無造作に置かれた衣類
ぬちっぬちっ、と小さくモノと擦れる音が再び耳に聞こえてくる
再び動き出した快楽に思わず声を漏らす
急いで口を塞ぐが、もう遅い
身体を支える事すらままならない腕でシルクを押しのけようとぐっと力を込める
その拍子に視えたシルクの表情
言葉では言い表せない、妖艶な色を浮かべてモノを擦っていた
きゅんと疼く。擦られる度に熱がふつふつと溜まっていく
コンっと扉を軽く叩かれる
先程まで憶えていた快楽への欲望は、恐怖と焦燥感へと形を変える
息が乱れる
心臓の鼓動がシルクに聴こえちゃいそうな位大きい
必死に手で口を塞ぐ
扉一枚、距離にして30センチもない場所で、シルクに弄ばれてる
耳を澄ませば聴こえそうな渇いた水音と、くぐもった甘い声
徐々に遠のく2人の声
どくどくと痛い程鳴っていた心音は整い、シルクも弄ぶ事を止めてじいっと此方を見つめてた
マサイ達が家を出て完全に油断していた
シルクの愛液と自分の欲が混じり、どろどろになった下に
先端を挿れられる感覚
ゆっくりと奥まで入って来るのが分かる
求めていた快楽と欲に熱が下がらない
ゆっくりと奥の奥まで咥えて、飲みこんでいく
少し動かせばぐちょぐちょとモノとナカが絡み合い
水音が狭い部屋いっぱいに響く
我慢なんか出来る訳がない
シルクが動く度にナカを締まって声が漏れてしまうのだから
ぎゅうっとシルクのモノを締めつけながら白濁した液を吐き出す
覆い被さっていたシルクの身体がうつ伏せになった自分の体に密着し、シルクの熱が行為の激しさを物語っている
奥に暖かいシルクの液が勢いよく充満する
途切れてしまいそうな意識
だけどさっきまでの焦りと不安は一切無く、まだシルクを求めている
いやもっと、取り留めもなく、時間が経つほど更にシルクを欲してる自分がいる
残った体力をつぎ込み、覆い被さったシルクを引き寄せる
自分でも醜い顔をしてるのは分かっている
それでも、シルクが欲しくて
たまらない―...
密着した身体を離し、脱ぎ捨てた服に腕を通し始めるシルク
先程までシルクと触れ合っていた身体が空気に触れて、冷やされていく
そう言いながら頬を優しく擦る
触れている手付きが何処かいやらしくて、触られた所からまた
熱を持ってしまう
頬を触れていた手が徐々に下へ下へと下って行く
つう、とお腹を指で擦って、そっと手のひらを置く
先程まで挿れられ、擦られ、敏感になっている自分の身体には
いつも以上にくすぐったくて、熱を含む
再び鼻先まで香るシルクの匂い
じんわりと伝わるシルクの体温に、胸がつまる
耳元で聞こえる少し荒い息使い
シルクも余裕はなくて、その息が耳に掛かる事に反応してしまう
この後、おうちに帰ってからしっかり抱き潰されたモトキくんでした
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。