《はいはい、みんなこっちを見る。今日から本格的に修学旅行についての話をしたいと思うんだが……》
そう言って先生は手を叩く。
私たちのクラスは比較的うるさいやつばかりが集う集団だ((
だから、毎度先生はこうして手を叩いてみんなが自分に注目するように話す。
修学旅行 というパワーワード((え
それを聞いた私を含める 生徒達皆が 騒ぎ始めた。
👨《やべ〜!!もう修学旅行だぜ?!》
👦《どこ行くっけ?》
👧〔えぇ〜、やばいやばい!!めっちゃ楽しみすぎなんですけどぉ?!〕
👩〔あっちに着いたらまずは服とかみたいと〜〕
そんな声があちこちから降ってくる。
そんな中、私を含める イツメン女子 3人も 嬉しさを募らせていた。
🍭「なぁなぁ、行き先ってどこだっけ?」
そう言って席から後ろを向いて私に話しかけてくるのは、親友のさな。
『確かうちらの学校は海外なんだっけ?』
🥀「うんうん、確かハワイ辺りだったと思うんだけど……」
今度は私の後ろから声がして振り向くと、そこには、また親友である じゅひょん がいた。
🍭「ハワイか〜、すんごい海綺麗なんやろ?!」
🥀「笑」
🥀「そうだね笑」
こうして見ると、みんな性格が真逆だったりするけれど
すごく仲がいいんだ。
《それでだな……》
今度はコホンと先生が咳をする仕草を見せたあとにまた話を戻す。
《お前らには男女混合の班を作ってほしいんだ。》
そう、この言葉から始まった。
恋なんて、まだ程遠いと思っていた私が
こんな事になるなんて
その時の私は知らなかった
Prolog END.
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!