前の話
一覧へ
次の話

第1話

退屈は好奇心を育てる
12
2021/02/28 09:54
モブ
モブ
次なんだっけ?
モブ
モブ
家庭科だった気がする
モブ
モブ
え゛〜?!移動めんどぉ!
狼谷 介
狼谷 介
モブ
モブ
介くんも早く移動しないと遅れるよ
狼谷 介
狼谷 介
…おう
モブ
モブ
行こうぜ
モブ
モブ
ああ!
~家庭科室前廊下~
モブ
モブ
うわ、あそこの柵、またなんか汚れてない??
モブ
モブ
怖ぇwwwww
うちの学校には謎めいた柵がある。
誰も近づかないし、異様な空気感を放つせいか、現実とかけ離れた噂が幾つもある。
例えば…中には某アニメの様な呪われた物やらが置いてあるなど
その噂を女子生徒に話し、怖がらせて面白がっている男子生徒も少なくない
狼谷 介
狼谷 介
すると
























ガタッ
狼谷 介
狼谷 介
?!
狼谷 介
狼谷 介
…(なんだ…何が起こった)
柵の中にある花瓶らしきものが落ちたのである。
周りの生徒も一瞬足を止め、音の元凶を見ると、叫び声やら笑い声やらが入り交じって騒がしくなる。
狼谷 介
狼谷 介
騒がしいのは嫌いだ。
そう1人呟くと、そそくさと家庭科室へ入る。
先生の元にも聞こえていたのか、家庭科室から出て、柵の方を見る。
邦川 浚
邦川 浚
っ…!……こ、ここは先生が後で処理しておくから、君たちは早く教室へ戻りなさい。
モブ
モブ
はーい
天宮 葉琉
天宮 葉琉
介くん
小声で話しかけてきたのは隣の席の葉琉だった
天宮 葉琉
天宮 葉琉
やっぱり
狼谷 介
狼谷 介
あぁ。
狼谷 介
狼谷 介
隠してるな。何か
天宮 葉琉
天宮 葉琉
焦りが顔に出ていたわ
藍染 夜深
藍染 夜深
ですよね!私もそう思います!
天宮 葉琉
天宮 葉琉
あなた…呼んでないわよ
藍染 夜深
藍染 夜深
えー?だって面白そうですもん!
天宮 葉琉
天宮 葉琉
ねぇ、介くん。
狼谷 介
狼谷 介
ん?
天宮 葉琉
天宮 葉琉
あの奥、気にならない?
狼谷 介
狼谷 介
それは…
天宮 葉琉
天宮 葉琉
夜が深けた丑三つ時、学校の正門前で。
狼谷 介
狼谷 介
おい、待てよっ!
狼谷 介
狼谷 介
バレたら停学も有り得るかもしれねえんだぞ!
天宮 葉琉
天宮 葉琉
今のあなたはこのくらいの刺激がないと楽しめないんじゃないの?
狼谷 介
狼谷 介
確かに俺の人生はずっと平坦だ。

顔も知らない誰か勝手にが綺麗にしてくれた道しか歩いていない。

言われた通りのことしかしない。

それを勝手に誰かのせいにしたり。

つまらない。
狼谷 介
狼谷 介
で、でも停学は…
天宮 葉琉
天宮 葉琉
退屈。
天宮 葉琉
天宮 葉琉
なんでしょう?
その一言で、俺は決心した。
狼谷 介
狼谷 介
遅れんなよ。
そして俺は少し口角を上げる
藍染 夜深
藍染 夜深
私もいいですかぁ?
天宮 葉琉
天宮 葉琉
勝手にしなさい
狼谷 介
狼谷 介
決まりだな
天宮 葉琉
天宮 葉琉
明日、午前2時。
狼谷 介
狼谷 介
正門前
藍染 夜深
藍染 夜深
集合、ですね!
邦川 浚
邦川 浚
こら、授業始めるぞ!
いつの間にかチャイムがなっていたらしい
狼谷 介
狼谷 介
はいっ
今日は俺が号令の日だ
狼谷 介
狼谷 介
起立!
狼谷 介
狼谷 介
礼!
狼谷 介
狼谷 介
着席!
この3つを言う間。
俺の心は








好奇心に満たされていた━━━━━━━━━━━━━

プリ小説オーディオドラマ