第26話

伝えたかったこと
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2020/08/04 12:30




あなた)あ、あのねッ‥‥‥



神山)‥‥あなた、、






私が意を決して発した言葉と、

智くんの声がピッタリと重なった。











‥‥‥ここで黙ってちゃダメだ!


そんなの、家まで来た意味がなくなっちゃう。










あなた)先、いいよ?‥‥







そう言いながら智くんを見ると、寂しそうに微笑む智くんと目が合った。











神山)俺のせいでごめんな?‥‥





あなた)智くんのせいじゃッ‥‥!!

















神山)‥‥あなたが元気そうでよかった。














彼の言葉と笑顔が私の心を えぐるようで、

自然と涙が溢れた。













神山)あなた、病院で俺のこと見ると悲しい目してたやろ?、笑わんくなったやろ?



神山)そんなの‥‥嫌やから、、








神山)俺のせいで、あなたにそんな顔させたくなかった。



















神山)リングもさ?こうなったからには渡さんほうがええかなって思ったんよ。







神山)けど、あなたに俺のこと忘れてほしなくて‥‥、けど、悲しい顔するくらいなら、忘れてほしくて‥‥、、












「ごめんな」とか、「俺のせい」とか、


智くんのせいなわけないじゃん。
















神山)‥‥いらんかったら捨ててええよ、







どうしてそんなこと言うの?


私にとっては、智くんと過ごした日々の証拠みたいなものなの。










あなた)捨てたいなんて思ったこと、一度もないよ。これからだってありえない!!








あなた)‥‥私ね、智くんに言わなきゃいけないこと、ずっと言ってなかった。‥‥だからそれ、伝えに来たんだ。










































あなた)あの時、私のこと守ってくれてありがとう。‥‥ずっと、大好きだったよ。















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