第15話

“先輩”
302
2020/06/29 14:42



花火が打ち上がる最中、俺はその場を抜け出した。




「あれ?藤井くんは?」


「一緒に花火見てたよね?」







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流星)あなたちゃんおる?




場所を移動してなければ、まだここに居るやんな?





うっすらと明かりが灯る放送室へ、足を運んだ。









‥‥ふふっ、寝とるやんw





手元だけを照らすスタンド照明の下で、腕を枕にし眠るあなたちゃん。









外に光る花火は、薄暗いこの部屋を鮮やかに照らしていた。









あなた)先輩‥‥、、




流星)ん?‥‥







空から視線をあなたちゃんへ移すと、彼女はまだ眠ったままだった。







‥‥寝言?w




疲れたんやろなぁ。

最近ずっと、動き回っとったし。あのカフェにもずっと居ったしw








あなた)‥‥先、輩‥‥ごめんね‥








そう呟くあなたちゃんの頬には、光の筋が流れていた。











明らかに、俺のことやない“先輩”を呼ぶあなたちゃん。






溢れた涙を拭おうと、触れた頬に気づいたのか、ゆっくりと目を開けた彼女は俺を見て飛び起きた!








あなた)わっ、流星先輩‥?!///




流星)ふふっ大丈夫?また顔真っ赤やしw、あとそれ、‥‥













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