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2019/10/31

第4話

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昨日まで寝起きしていたマンションより手狭な、12畳しかない寝室だ
幼い頃には人の顔に見えて恐ろしかった木目も、今では歴史のおもむきある風合いだと感じ取れたし、ドアとベッドをへだてる格子細工は熟達の職人技で、カーテンの手触りの良さは埃のたまったブラインドの比ではないと昨夜、充分に堪能している。
しかし、曾祖父の代より以前、明治の時代に建てられた古い家には、全室に床暖房が行き届いておらず、彼の部屋を暖める設備はセントラルヒーティングしかない。
烏丸 花穎
烏丸 花穎
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花穎はシルクのパジャマの袖口を無駄に整えながら考えた。
呼んでも良いのだろうか。
花穎にはその権利がある。
しかし、呼ぶのではなく動くのが彼の役目ではないのだろうか。
呼ぶ、という行為が、花穎の器を小さく見せ、また彼の名誉を傷つける恐れもある
だが、寒い。
花穎は意を決して扉の外に呼びかけた
烏丸 花穎
烏丸 花穎
バトラー
それは、家の一切を取り仕切る役職の名称。
烏丸 花穎
烏丸 花穎
バトラー。僕は起きたぞ
即ち、執事だ。