第26話

別れ。
1,945
2018/09/09 22:46
青木 溯 (あおき さく)
兄さん…、、(触ろうとする)
「パシッ!」(叩く)
青木 空 (あおき そら)
触るな!朔!
しょ、翔也?
小川翔也 (おがわ しょうや)
…、、、。空。
青木 空 (あおき そら)
翔也…、翔也!
俺は嬉しすぎて抱きつこうとした。

でもそれはきっと逆効果だったかもしれない。
抱きつこうとする俺を見て小声で喋った。
小川翔也 (おがわ しょうや)
やめろ…、空。
青木 空 (あおき そら)
え、、、?しょ、翔也?
小川翔也 (おがわ しょうや)
聞こえなかったか?
やめろと言ったんだ。
青木 空 (あおき そら)
な、なんでそんなこと言うんだよ
小川翔也 (おがわ しょうや)
お前、 、お前がやったことの意味わかってんのか?
青木 空 (あおき そら)
え?い、意味って……、
小川翔也 (おがわ しょうや)
お前が今、朔に求めていたこと。
何かわかるか?
青木 空 (あおき そら)
え……。
小川翔也 (おがわ しょうや)
お前朔にイかせてほしいって
言ってただろ??
青木 空 (あおき そら)
…。そ、それは…
小川翔也 (おがわ しょうや)
《我慢できなくて》とでも言う気かよ。
青木 空 (あおき そら)
…、ご、ごめn…
小川翔也 (おがわ しょうや)
ごめんで許されるかよ!
怖かった。その時の翔也は本気で怒ってた。




俺は怒らせてしまったのだ。

愛する翔也を。
小川翔也 (おがわ しょうや)
そんなに、朔がいいなら一生朔といろ。
青木 空 (あおき そら)
!?、そ、そんなの…
小川翔也 (おがわ しょうや)
嫌なのかよ、、?
青木 空 (あおき そら)
(コクコク)
小川翔也 (おがわ しょうや)
でも、どうせ色々と弄られたらまた朔に迫るんだろ?
青木 空 (あおき そら)
そ、そんなこと!
小川翔也 (おがわ しょうや)
…、あんだろ!
もしかしたら、あるかもしれない。

もしかしたら、、、、、。


きっと俺は朔に気持ちよくされてイキたい一心で迫るかもしれない。朔に身を預けるかもしれない。



絶対にないなんて、言えない。

はじめも絶対にイカないって思ってたけど
結局イこうとした。

結局結局朔に迫った。

結局朔によがった。

結局朔にイカせてほしいと頼んだ。

俺……、最低な事したかもな。

てか、したな。

さっきから最低だってずっと言って来たけど
心のどこかで、翔也は許してくれるって

勝手に思ってた。

勝手に思い込んでた。

俺はもう、翔也と一緒にいる権利なんかねぇ。

俺は…、翔也を傷つけたんだ。
青木 空 (あおき そら)
ごめん。俺は、もうお前と居られない。
小川翔也 (おがわ しょうや)
だよな。俺もそう思った。
少し、少し、期待した。

心のどこかで翔也が止めてくれるって考えてたから。

でも、そんなのない。

逆にあっさりと俺を見放された、

翔也…。
青木 空 (あおき そら)
お、おい、、それ、本気で…
小川翔也 (おがわ しょうや)
本気だよ。
お前がこういう人間だなんて
思わなかった
青木 空 (あおき そら)
…、ご、ごめん、ごめん
小川翔也 (おがわ しょうや)
もう、いいよ。
お前は俺にとって何者でもねぇーからな
すっごく傷つく。

すっごく冷たい。
青木 溯 (あおき さく)
兄さん。もう、ここは出ようよ。
小川翔也 (おがわ しょうや)
いや、俺が出る。
青木 空 (あおき そら)
翔也!、まっt…
小川翔也 (おがわ しょうや)
お前に呼ばれる事はもうない。
じゃあ、またな。
青木 空 (あおき そら)
…、わ、わかった。
じゃあ、、、。
《またな》なんてないのに、
なんで《またな》なんて言うんだろう。

俺の…、翔也が、、、、、。







いや、次は朔か…。
ご主人様は…。





【完】

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