係長に頼まれて、掲示物を剥がして、また貼る作業をしなくちゃいけないんだけど…、掲示物が高いところにあって、背伸びしても届かない。
つま先で立っても届かない。
グラッとバランスを崩して、こけそうになった、その時
さとみさんが体を支えてくれた。
距離が近い
さとみさんが手伝ってくれたおかげであっという間に終わった。
そりゃ、頭撫でられたら照れますよっ!でも、褒められたのは嬉しかった。
最近こうしてふたりでお話する機会が少なくなっていたからすごい嬉しい!
やった!はやく時間たたないかな…
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それから他愛のない会話が続いて、お互いの恋愛事情の話になった。
するとさとみさんはじっと私を見つめてきて
自分の顔がどんどん熱くなるのが分かる。
それから手を振ってさとみさんは自分の家の方へ車を走らせた。
最近さとみさんはドキドキさせることを言ってくることが多い。
自分の胸に手を当てる
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!