あぁ、ロレッタ…！
どうしてこんなことを……！

早く止めなければ！

妹の不覚は姉である私の不覚！
止めなければ母上様に顔向けできぬ！

母上様は亡くなる間際に私にロレッタを任したのだ！
守り抜かなければ母上様を裏切ることになる！
そしてこの無謀な争いを止めなければ先代までの恥！！！

たとえこの命尽きようとこの世界だけは…！
この世界の者達だけは私が守りぬいてみせる！

あなたをその狭く苦しい場所から助け出すまでは私は死なない！

なっ!?
危ない！風よ汝の力を我にあたえ給え！
かのものたちの頭上にある物を吹き飛ばせ！

〔このままでは人間まで巻き込んでしまう…！かくなるうえは…〕

魔法を使える者よ！王の命である！
魔法の使えぬ者を西の方にある時計台まで避難させるのだ！
そして避難させたあとは魔法を使える者は戻ってこい！
急げ！この魔物は私が相手する！

ロレッタ！あなたが相手したいのはこの私のはずでしょう？

分かった！すぐにそちらにいく！
〔ロレッタに向けて〕止まれ！

金縛りの魔法をかけた！
強制魔法よ！
あなたとの戦いは一旦持ち越し！
少し待ってなさい！

みな、すまぬ！

〔このままではなんの罪もない者を傷つけてしまう…！せめて力のない人間だけでも…！〕

せめて…そなたたちは生きてくれ！頼む！
私はそなたらに犠牲になってほしくないのだ！あのときの日常のように皆に笑っていてほしいのだ！

なに！？分かったすぐにいく！

ロレッタ…！

ゴメンロレッタ！
光よ！汝の力を我にあたえ給え！
闇により力つけた死の覇王を消し去るのだ！

ロレッタ！

ロレッタ！そんなどうして…？
何があなたをそこまでさせるの…？

お願い…！もうやめて！
もうあなたと争いたくない！

〔このままでは世界が崩壊してしまう！人間たちは逃がしたがあの壁もいつまで続くか分からない…！こうなればロレッタを…！
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でも！そうなってしまえば母上様のご意志が…！〕

〔何があなたをそこまでさせるの…？あなたは何が憎いの？何が苦しいの？
もうあんなロレッタの姿をみたくない…！〕
もとに戻ってロレッタ！

聖なる光よ！
輝く翼を持った鳥となりロレッタの心の闇を打ち消せ！〔涙声〕

ロレッタ…｡ゴメンね…！
情けないお姉ちゃんでゴメンね…｡
あなたを助けられなかった！
こんなお姉ちゃんでご、め、ん、ね……｡

力を使い果たしたようだな…｡みな、すまぬ。
この世界を魔界と人間界とに分けた。これからも続けてほしい…｡
そしてこたびのような争いはもう起こさないでくれ…！
それがそなたたちに頼みたい唯一の願いだ…！
この世界の平和をこの眼で見てみたかった………｡〔母上様、私はでき損ないの姉です。ロレッタを死なせてしまった。この選択が良かったと思える日が来るのでしょうか？私はそうは思えませぬ…｡そちらに行っても母上様は私を暖かく迎えてくださいますか？教えてください。私は正しいでしょうか？〕
…………母、上、様……｡ﾎﾟﾛ💧

〔今、母上様のお声が…｡〕
よかっ、た……｡😊ありがとう、ございます、最後まで、私を、勇気づけて、くださって、母上様の、子になれて幸せ、でした……｡泣

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