第36話

負の予兆・負の連鎖
324
2021/04/05 02:17
アロンが亡くなってから数年………

「イヤアァァァァ!!」

リレッタは時たま、悪夢を見るようになっていた
リレッタ
リレッタ
はっ!はぁはぁ……………。また、あのときのことが……アロン……(涙)
ばあや
ばあや
リレッタお嬢様!?大丈夫ですか!?
リレッタ
リレッタ
ばあや……大丈夫よ。
ばあや
ばあや
そうですか……それなら朝の支度を……
召し使い
召し使い
リレッタお嬢様!!すぐに女王様のお部屋にお越しください!!女王様が危篤になりました!!
リレッタ
リレッタ
な、なんだと……!?
女王の部屋

部屋につくと荒い呼吸をした母の姿があった
ベットに横たわり苦しそうにしている
母上様
はぁはぁ………
リレッタ
リレッタ
母上様!!
母上様
リレッ……タ?
リレッタ
リレッタ
そうです!リレッタです!は、早く医者を呼べ!!母上様の意識がなくなる前に!!
母上様
もう、良いのよリレッタ………。あなたにはいつも無理をさせたわね。いつも我慢させてばかりで………ごめんなさい………。
リレッタ
リレッタ
はは…うえ…さま?
母上様
天国にいってアロンに謝ってくるわ。あなたに頼みたいのはひとつだけ。
リレッタ
リレッタ
そ、そんな!!イヤです!!
母上様
体を大切にね?ロレッタと父上様を頼んだわよ?
女王はそれだけ言い残すと眠るように目を閉じ………息を引き取った
リレッタ
リレッタ
イヤアァァァァ!!
アロンを失ったときのようにリレッタはベットに泣き崩れた
そのときちょうど……いや、最悪のタイミングで花冠を持ったロレッタが入ってきた
ロレッタ
ロレッタ
母上様ぁ!体によいと言う花で冠を作ってきま……………姉上様?
リレッタ
リレッタ
ロレッタ……………
リレッタは静かにロレッタに近づき抱き締めた
リレッタ
リレッタ
ごめん、ごめんねロレッタ。私、母上様のこと守れなかった…………
リレッタが涙ながらにそう告げるとロレッタはリレッタの肩に顔を埋めて……………











笑った
ロレッタ
ロレッタ
(煎じ薬に毒を入れてよかった~!母上様がいたら姉上様を独り占めできないじゃん!計画通りに進んでよかったわ!あとは父上様もやったら姉上様と二人きり!!………あの四人はなんとかなるでしょ!)
心中とは裏腹にロレッタは涙声を出して言った
ロレッタ
ロレッタ
は、母上様は亡くなられてしまったのですか…………?そんな………!!
リレッタ
リレッタ
ごめんね、ロレッタ………!
国中が女王の死を悲しんだ
たった一人を除いて………………
その美少女は窓から暗く沈む町を見て高笑いをした
ロレッタ
ロレッタ
あはは!なんてみすぼらしくて憐れな町なんだろう………見てて楽しいわ!
召し使い
召し使い
ロレッタ様、朝食のお時間です。
ロレッタ
ロレッタ
いけないと伝えて。そうね………「お母様の死が堪らなく悲しくご飯も喉を通らない」とでも言っておきなさい。
召し使い
召し使い
……………かしこまりました。
リビングにて
リレッタ
リレッタ
ロレッタはどうしたの?
召し使い
召し使い
女王様の死が堪らなく悲しくご飯も喉を通らないそうです…………。
リレッタ
リレッタ
そう………あとで花でも持っていくわ。
それから数日後………ロレッタは王の間にいた
ロレッタ
ロレッタ
はぁ……………逃げないでよ、お父様。
父上様(王様)
ロレッタ………貴様……!!
ロレッタ
ロレッタ
あなたが消えてくれれば姉上様が女王になって私も姉上様と二人きりになれるの!!一石二鳥でしょう?
父上様(王様)
や、やめろ!やめてくれ!!
ロレッタ
ロレッタ
………………無駄。
ロレッタは冷めた顔をして王に闇を放った
その闇は王の体に纏わりつき蝕んでいく
父上様(王様)
お…まえ……いつから…こんな魔法が……使えるように……!
ロレッタ
ロレッタ
練習ですよ、練習♥
私、頑張ったんですから!
そこへ大きな音を聞いて駆けつけたリレッタが来た
リレッタは目を大きく見開き言った
リレッタ
リレッタ
ち…ち…うえ………………。
ロレッタ
ロレッタ
あ、姉上様!!見てください!これ、ロレッタがやったんですよ!!
ロレッタは途端に笑顔になり目の前の光景をこれでもかというほど手を広げリレッタに見せつけた
ロレッタ
ロレッタ
素晴らしく美しいでしょう!?
リレッタ
リレッタ
ち……がう!こんなの…美しくなんかない!!ただの悪夢だ!!
ロレッタ
ロレッタ
あれ?どうして………姉上様も喜んでくれると思ったのに………。
ロレッタは下を向き手を握りしめた
ロレッタ
ロレッタ
どうして?姉上様、王になれるのですよ?嫌なのですか?私と……最愛の妹と二人きり……!どうしてそれが嫌なのですか!?
リレッタ
リレッタ
私はこんなこと望んでなどいないわ!父上様、大丈夫でございますか!
リレッタはロレッタの横を素通りして王に近づく
王に声をかけるが王はまったく聞く耳を持たずに暴れまわっている
父上様(王様)
うがあぁぁぁぁぁ!!
リレッタ
リレッタ
父上様………気をしっかりお持ちくださいませ!!父上様!!王様!!
名前を呼んでも止まらぬ王にリレッタは涙し、光の魔法を使った
光魔法の中でも闇を払い癒しもする回復魔法である
リレッタ
リレッタ
光よ!汝の力を我に預けたまえ!かのものに付いた闇を打ち払うのだ!!
パァーン

リレッタの方がロレッタよりも優れているため、ロレッタの魔法は簡単に打ち消された
徐々に王の体を蝕んでいた闇は消えていった
リレッタ
リレッタ
父上様!!
倒れた王にリレッタが駆け寄ろうとしたとき………


グサッ
リレッタ
リレッタ
…………え?
わけが分からなくなっていた
目の前には先程までなかったものが刺さっている自身の父の姿がある
刺さっていたものとは闇の槍…………
リレッタ
リレッタ
………ロレッタ……………………………。
ロレッタ
ロレッタ
なんで喜ばないのですか?もう、姉上様がこの世界の王なのですよ?
ロレッタは悲しいと言わんばかりの顔をしていた
それにひどくイラついたリレッタは…………
リレッタ
リレッタ
お前だけは…………
ロレッタ
ロレッタ
え?
リレッタ
リレッタ
お前だけは…………絶対に許さない!!
ロレッタ
ロレッタ
どうして…?私、姉上様のために兄上様を陥れて母上様を毒で殺し、父上様にトドメまでさしたと言うのに……。
リレッタ
リレッタ
わ、私のため………だと?
ロレッタ
ロレッタ
その通りでございますわ!!
リレッタ
リレッタ
…………なにをほざいている!!家族を殺しておきながら私のためだと!?ふざけるのも大概にしろ!!
リレッタの大声を聞いて辺りは静まり返った
ロレッタは下を向き、大声にあの四人が駆けつけた
イーヴェル・スノーローズ
イーヴェル・スノーローズ
リレッタ!!
フェルン・スカイパール
フェルン・スカイパール
大丈夫か!?何があった!
グラス・グリーンリーフ
グラス・グリーンリーフ
は!王様!!
ククル・フェザーレッド
ククル・フェザーレッド
王様が……亡くなってる?
四人はリレッタのもとに駆け寄ったがリレッタの変化に四人は気が付いた
リレッタはフラフラと王の遺体に近づき、流れていた血を掬い上げ………啜った
途端にリレッタの回りに紫のオーラが出現し、辺りの空気がピリッとする
リレッタ
リレッタ
許さない………許さない!!貴様がどれ程命乞いをしようとも私は貴様を許しはしない!!
フェルン・スカイパール
フェルン・スカイパール
まずい……C.C状態だ!
C.C状態
can't controlの略
制御不能の状態を指し、肉体に沿わない力を持つことにより心身の崩れと交換に自身の能力よりも上の力を操れるという吸血鬼に起こる症状
発症時は激しい怒りに支配され自我を失う
主に、血を飲むことによって起こる
イーヴェル・スノーローズ
イーヴェル・スノーローズ
王様の血を飲んだことによって起こったってこと!?
グラス・グリーンリーフ
グラス・グリーンリーフ
確かに、魔力で言えば王様の方が確実に上だが……………。
ククル・フェザーレッド
ククル・フェザーレッド
リレッタ!止まって!!
ロレッタ
ロレッタ
姉上様まで闇落ちでございますか?
イーヴェル・スノーローズ
イーヴェル・スノーローズ
………ロレッタはそれが狙いだったの?
ロレッタ
ロレッタ
とんでもない!でも……姉上様は闇落ちされてもやはりお美しいわ!
四人
なっ!?
ロレッタ
ロレッタ
前々からちやほやされている姉上様が心底大嫌いだったのです!!父上様の死によって闇落ちされるなんて………お痛わしいですわ!あはは!!
笑うロレッタにリレッタは襲いかかろうとした
しかし……………
母上様
『ダメよ……リレッタ』
リレッタ
リレッタ
!!
母上様
『自我を………自分の意志を忘れてはなりません。国民の母として女王として正確な判断をなさい。』
リレッタ
リレッタ
母上様…………。
女王の声にリレッタは落ち着きロレッタを見据えた
ロレッタ
ロレッタ
あーあ、美しかった姉上様ももういなくなってしまったのね。
リレッタ
リレッタ
ロレッタ………。
ロレッタ
ロレッタ
でも……暴れたなんて国民に知られたらどうなるやら…………。
すると城の外から大きな声が聞こえた
「ほらっ!」とロレッタは笑った
しかしロレッタの予想とは逆のことが起きたのだ
国民たち
残虐者を許すなー!!ロレッタ・スワナール・ブロッサムを殺せー!!
ロレッタ
ロレッタ
………は?
思いもよらぬ声にロレッタは焦る
リレッタ
リレッタ
……………どうやら立場が変わったようね、ロレッタ。
ロレッタ
ロレッタ
ど、どうして………?
グラス・グリーンリーフ
グラス・グリーンリーフ
自分の日頃の行いの重さが分かってなかったわけ?
ククル・フェザーレッド
ククル・フェザーレッド
君が国民にしてきたこと……考えてみれば良いんやない?
するとロレッタはギクッとしたように反応した
リレッタ
リレッタ
皆…………勝負あったわね、ロレッタ。
ロレッタ
ロレッタ
なんでよ……………
リレッタ
リレッタ
なにを言っているの?
ロレッタ
ロレッタ
なんでよ!!なんで私がちやほやされないの!?なんでいつも姉上様なの!
私と姉上様のなにが違うの!?
全員
……………………。
ロレッタ
ロレッタ
許さない……あんたたちは絶対に許さないからね!!私の魔法で塵となるが良い!!
リレッタ
リレッタ
ロレッタ………。
ロレッタは目を赤くし、城を飛び出して町を破壊していく
リレッタ
リレッタ
〔どうすれば良いの………母上様!〕
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作者
作者
終わります!!お久しぶりですね!やっと続きが書けましたがよく分からなくなってしまった…………。あと、アカウント名変えました!!友達にアカウントがバレて読んでる人は分かると思いますが一応🔞のやつもあるから恥ずかしいので変えました!!覚えてくだされば嬉しいです!ちょっとすればまたcherryに戻すと思うのでお願いします!なんで、おつcherryで閉めますね!それじゃあおつcherry!

アンケート

美華ちゃんを誰とくっつけるか
まふまふさん
50%
そらるさん
10%
浦田さん
3%
坂田さん
3%
四人と(そまうさ)
33%
投票数: 135票
作者
作者
良かったらアンケートに答えてください!!あと、この話の詳細?は第12話:魔界の魔の過去が参照です!

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