アロンが亡くなってから数年………
「イヤアァァァァ!!」
リレッタは時たま、悪夢を見るようになっていた
女王の部屋
部屋につくと荒い呼吸をした母の姿があった
ベットに横たわり苦しそうにしている
女王はそれだけ言い残すと眠るように目を閉じ………息を引き取った
アロンを失ったときのようにリレッタはベットに泣き崩れた
そのときちょうど……いや、最悪のタイミングで花冠を持ったロレッタが入ってきた
リレッタは静かにロレッタに近づき抱き締めた
リレッタが涙ながらにそう告げるとロレッタはリレッタの肩に顔を埋めて……………
笑った
心中とは裏腹にロレッタは涙声を出して言った
国中が女王の死を悲しんだ
たった一人を除いて………………
その美少女は窓から暗く沈む町を見て高笑いをした
リビングにて
それから数日後………ロレッタは王の間にいた
ロレッタは冷めた顔をして王に闇を放った
その闇は王の体に纏わりつき蝕んでいく
そこへ大きな音を聞いて駆けつけたリレッタが来た
リレッタは目を大きく見開き言った
ロレッタは途端に笑顔になり目の前の光景をこれでもかというほど手を広げリレッタに見せつけた
ロレッタは下を向き手を握りしめた
リレッタはロレッタの横を素通りして王に近づく
王に声をかけるが王はまったく聞く耳を持たずに暴れまわっている
名前を呼んでも止まらぬ王にリレッタは涙し、光の魔法を使った
光魔法の中でも闇を払い癒しもする回復魔法である
パァーン
リレッタの方がロレッタよりも優れているため、ロレッタの魔法は簡単に打ち消された
徐々に王の体を蝕んでいた闇は消えていった
倒れた王にリレッタが駆け寄ろうとしたとき………
グサッ
わけが分からなくなっていた
目の前には先程までなかったものが刺さっている自身の父の姿がある
刺さっていたものとは闇の槍…………
ロレッタは悲しいと言わんばかりの顔をしていた
それにひどくイラついたリレッタは…………
リレッタの大声を聞いて辺りは静まり返った
ロレッタは下を向き、大声にあの四人が駆けつけた
四人はリレッタのもとに駆け寄ったがリレッタの変化に四人は気が付いた
リレッタはフラフラと王の遺体に近づき、流れていた血を掬い上げ………啜った
途端にリレッタの回りに紫のオーラが出現し、辺りの空気がピリッとする
C.C状態
can't controlの略
制御不能の状態を指し、肉体に沿わない力を持つことにより心身の崩れと交換に自身の能力よりも上の力を操れるという吸血鬼に起こる症状
発症時は激しい怒りに支配され自我を失う
主に、血を飲むことによって起こる
笑うロレッタにリレッタは襲いかかろうとした
しかし……………
女王の声にリレッタは落ち着きロレッタを見据えた
すると城の外から大きな声が聞こえた
「ほらっ!」とロレッタは笑った
しかしロレッタの予想とは逆のことが起きたのだ
思いもよらぬ声にロレッタは焦る
するとロレッタはギクッとしたように反応した
ロレッタは目を赤くし、城を飛び出して町を破壊していく
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アンケート
美華ちゃんを誰とくっつけるか
まふまふさん
50%
そらるさん
10%
浦田さん
3%
坂田さん
3%
四人と(そまうさ)
33%
投票数: 135票
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。