今日でこんなことは終わると思っていた。
そんな甘く考えるのが間違いだった。
✄---------------次の日部活にて--------------✄
ほんとは大丈夫じゃない。
けれど心配なんかされたくないから。
嘘を吐いた。
シルクはやっぱいい奴。
視線を感じる。
気にしないようにしなきゃ。
✄---------------部活終了後---------------✄
帰ろうとしたとき,誰かに腕を掴まれた。
誰か…見たらモトキだった。
またかよ…
聞いても何も答えない。
無視…?
連れていかれたのは屋上だった。
屋上…嫌なことを思い出す。
私はモトキに隅まで連れてかれて…
モトキはカタコトな感じで言った。
イライラしてくる。
私はモトキの腕を振り払って
帰ろうと背を向けた____
背中を蹴られた。
何度も殴られた。
何度も蹴られた。
このとき,意識が遠かったから,あまり覚えていない。
マサイ…
モトキは逃げようとしていた。
マサイは,モトキを殴った。
✄--------------- キ リ ト リ ---------------✄
✄--------------- キ リ ト リ ---------------✄
モトキはバランスを崩した。
けど直ぐに立ち直ってマサイを殴った。
マサイは姿勢を崩した。
モトキはマサイの顔面を殴りかかろうとした寸前で,誰かがモトキを蹴った。
そう言ってモトキは逃げた。
✄---------------保健室---------------✄
シルクは,私とマサイに手当をしてくれた。
2人の話によると
モトキは両親が離婚して
精神が安定せず,暴力的になったらしい。
初対面でも老若男女問わず,襲いかかるらしい。
私は部活をしばらく休むことにした…
花火大会まであと2週間_____
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!