海人side
先生「じゃあ今日の授業はここまでで終わります」
4時間目の授業が終わった瞬間に、
お財布を持って購買へ走って行く人、
お弁当を持って教室から出ていく人、
友達とおしゃべりを始める人たちがいる
俺はいつも恋人である紫耀と一緒にお昼を食べているから
紫耀が迎えに来てくれるのを待っているところだった
女子A「紫耀くんって…隣のクラスの?」
女子B「そうそう、」
女子C「あー、分かるかも〜笑」
近くの席で喋っていた女子達が紫耀のことを話していて
何となく聞き耳をたててしまった
女子B「紫耀くんってさ、アレ大きそうじゃない?笑」
女子C「筋肉付いてるし大きそうだよね〜笑」
女子A「筋肉は推せる笑」
女子B「少なくとも私の彼氏よりは大きいわ笑笑」
何てこと話してんだよ!!////
別に俺も気にならないって言ったら嘘だけど
聞いてる俺がめっちゃ恥ずかしいんだけど…!///
女子A「あー、あれは巨根顔だわぁ…笑」
女子C「やっぱそう思うっしょ?笑」
巨根顔ってなんやねん!!
と、心の中で盛大にツッコミながら紫耀のもとへ走って行った
いつも2人でご飯を食べる屋上まで行く間も
なんとなく、本当になんとなく
視線が紫耀のソレにいってしまう
今の俺に大きいとか小さいとかの話はタブーだ
でも俺たち…キスまでしかしたことないから
紫耀のアレ…見たことないし…
紫耀も…そういうこと、したいのかな…?
もし大きかったら…俺…ちゃんと受け止めれるかな…//
お箸を持つ紫耀のごつくて大きな手が目に入った
あれ、手が大きい人ってアソコも大きいんだっけ
薬指が長い人なんだっけ
…って、ご飯食べてる時に考えることじゃない!///
でも…気になって仕方がないよ…///
目を瞑って数秒で眠りにつく俺の彼氏
力の抜けた右手に、俺の左手を重ねてみる
そのままきゅっと恋人繋ぎをしてみる
気になる…
とっても気になる…
紫耀のサイズと紫耀の気持ちが…気になるの…
眠れる紫耀の唇にキスを落として、
握っていた手を離した
そしてそのまま、
食べ終わった2人分のお弁当箱を片付けようとした
.
.
next…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。