うらたside
ここ…どこ?倉庫…かな
口ににガムテを貼られる。
坂田がムチを取り出して俺に近づく。
志麻が俺の服を無理やり脱がす。
センラが俺を抱き寄せる。
突然のことに驚いて、センラの腕の中で固まってしまった。
と…
ビシィッ!
ビシッビシッバシッ
センラの服を掴み、痛みに耐える。
ビシッビシッバシッビシッビシッ
俺を押さえていたセンラの腕を伝って、俺の血が流れる。
ビシッビシッビシッ
意識が朦朧してきた。
もう…あぁ…
え…?
なんで…アンタが?
センラが去っていった。
2人も出ていったあとすぐ、隣の部屋から喘ぎ声が聞こえた。
バタン
ベットの隣に椅子を置き、そこに座る人影。
俺は首を小さく横に振った。
センラが俺の肩を持ってそっと起き上がらせる。
センラの腕に倒れ込んだ。
俺を腕に抱えたまま、濡れた布で傷を拭く。
そっと布が傷に触れる。
センラに支えられながらベットに戻る。
そっと頭を撫でられ俺の顔が少し熱くなった。
センラが俺に聞いた。
俺は痛むからだを起こして、センラの体に再び倒れ込んだ。
ギュッとセンラの腕が俺を抱きしめる。
センラの上着が俺にかけられる。
額をコツンと当てあって微笑んだ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。