第4話

帰り道のLINEと思うツボ
6
2020/09/19 13:15
車を走らせてると、LINEの着信。
彼からだ。
『今日はありがとう。気をつけて帰ってね。』
『あのラジオ、家族も聴いてたみたいで、振られたと思ってた!でも、ちゃんと話しといたよ。』

高速に乗る前にコンビニで車をとめて、スタンプ一つ送る。

『大好きだよ』
これでご機嫌はなおるかな。

他にも来てた。
『まこちゃん、今日はありがとう。もう一回リベンジさせる展開になりました。再来週、お願いできますか?』
リーダーからだ。

『できれば、お断りしたいです(笑)』
と返事をすると程なく返事がくる。
『大丈夫だよね?』
『彼がいいならば。』
『それは、リーダー命令で。まこちゃんのことは僕がフォローしますから。』
『わかりました。スタンスは変わらないと思いますが、よろしくお願いします。』
そう送って、家路へ。

帰っていつものようにTwitterを読む。
今日のラジオの様子がわかる。
彼にも知られてないけど、Twitterではもちろん推しのことしかアップしてないアカウントを持ってた。

Twitterでは、あの意味不明な戦いのことがちょっとした話題になってた。

『なんであの二人?』
『ってか、ごめんなさいされてる!』
『リーダーが優しくしてあげてってよっぽど。』

そして、Twitterの友達からDMが来てた。
『ラジオ聴いてた?』
一応、当たり障りない返信をする。
『仕事遅くなって、さっき、タイムフリーで追っかけた。』
『あの噂って本当かな?』
『噂?』
『リーダーに結婚説があって、それを払拭するために画策されてて、それの一環が今回の不思議な戦いって。』
『そうなんだ!』
『知らなかったの?』
『うん、びっくりした。でも、そうかもね。』
『今回の、急すぎたもんね。』
『でも、まぁ、面白かったけど。』

『面白かったよねー。さすが、我が推しカッコイイ!』
『ただ、あっちの方は若干のパニックになってるよ。あの彼に好きな人がいたってこと。』
『そうだよね、たとえ片想いでも、それはキツいわ。うちが反対の立場なら軽く死ねる。』
『ほんと、うちの推しが戦いを挑まれる方で助かったよ。』

Twitterを読み進めると、色んなことが書かれている。

『ってか、振った女凄い!』
『推しのオンラインハイタッチ会に参加したのは本当なんかな?』
『あのラジオが事実なら、結局、振られたんだよね。』
『可哀想やから、次のオンラインハイタッチ会少しはあっちに積んだろっかな。』

なんとか上手くやれたなと思って、とりあえず、眠る。

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