リンナは羊皮紙に何かを書き硝子の小瓶の中に入れ、僕に近づいて渡してきた
僕は中身を見た
それには…
「『緑ノ娘』をヤってほしい」
そう言い、リンナは無邪気に笑った
そして、僕に剣を渡してきた
僕はリンナのことは好きだ
ミラノに対する「好き」とは全く違う意味合いだけど、リンナを誰よりも愛おしいと思っている
だからこそ、リンナの願い事は全部叶えてきた
そうすると、笑ってくれるから
でも、この剣をとってしまえば…
ミラノを…
リンナの声で僕は我に返った
そうだ…何も迷うことはない
僕はリンナが持っていた剣を持ち、剣先をミラノに向けた
もう、僕は冷静に判断する事ができなかった
僕はミラノに向かって剣を振り上げた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。