次の日学校・・・
周りの女子からの視線が痛くて、
周ちゃんの腕を引きながら、廊下に出る。
まったく、理解していない
周ちゃんに手を焼かせられながら、小声で
説明する。
周ちゃんが、グイッと一歩前に
歩み寄ってくる。
私は、周ちゃんのこと?
後ろを通り過ぎ、教室に入って行った
風晴君。もしかして、今の聞かれた?
周ちゃんは、何かを納得したらしく
教室に戻って行った。
よくわからないけど、まあいいや。
私も、続けて教室に入る。
そして、その日の授業が全て終わり
放課後_____
風晴君は、席を立つと、私の横を通り過ぎて行った。やっぱり、朝のこと、怒ってる?
今回ばかりは自分の行いのせいだと
自覚した私は、その場で静かに落ち込む。
その時、廊下で
風晴君のクシャミが聞こえた。
その何秒か後、私の前から
消えたはずの風晴君が、再び教室に
戻ってきた。
バシッと手首を掴まれると、そのまま
ドスンと床に押し付けられる。
ドサッ____
床に倒れた私に、覆いかぶさる形で
肩を押さえつけている風晴君は、クスリ
とも、しない。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。