ってことがあったのが5年前。
ラギー「愚者の行進……!」
モブ「うわあああ!!」
階段で叫び声が聞こえ、その後に大きな音がした。
まるで高いところから落ちたような…………。
ラギー「シシシッ……!今回も完璧ッスねぇ」
モブ「さすがだな、ラギー!これで今年のマジフトの勝者はオレらサバナクローだ!」
モブ「おい、声が大きいぞ!黙っとけ!」
ラギー「まぁまぁ、オレらは着実にゴールへの道を進んでるんスから。ボロを出さず、落ち着いて行きましょ」
モブ達「おおーーーっ!!!」
しっかし、レオナさんってば……!
オレをとことん上手く使ってるッスねぇ……。
あれが群れのボスの…………!
…………いや。実際、蓋を開けてみればダラダラしたライオン様だしなぁ。
でも、実力があるのはわかってる。
王族がここに……しかも同じ寮にいるとは思いもしなかったッスけどね。
そんな身分の高いやつが……世界をひっくり返すって言ってんだ……!
ハイエナのオレでも……みんなで世界を変えれることが出来れば……!!そうすれば…………!!
ラギー「シシシッ……」
考えただけで口元がニヤける。オレはすかさず、口元を手で覆った。
瞬間、誰かに肩を軽く叩かれた。
ラギー「わ、ビックリした……どうしたんスか?」
肩を叩いたのは、オレと同じクラスのやつだった。
モブ「何か、さっきからラギーのこと探してるやつがいたぞ?」
ラギー「…………オレを?」
聞き返すとコクリと頷き、そいつは「それだけだから!」と言って去っていった。
もしや、ボロを出してしまって、バレたのだろうか。
いや、それはない。何もかも完璧にしてきたハズだ。
それに、オレのユニーク魔法は結構珍しいし、誰これ構わず情報を漏らしたりはしてない……。
じゃぁ、何だ?
オレを探してるなら、わざわざ広い校内を探し回らなくても、オレのクラスに行けばいいだけの話……。
と、1人でいろいろ考え込んでいると、外から声がした。
???「ラギーーーー!!!!!」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。