3コール程して、電話に出てくれた。
五条『珍しいね、あなた先輩から電話なんて』
あなた『そうだね。今送った場所に来てほしいの』
五条『いいですけど、なんで?』
あなた『私の家族が呪霊被害を受けた』
五条『すぐ行く』
その言葉が聞けた瞬間にブチッと音がして切れた。フーッと深呼吸してスマホをポケットに仕舞った。私が泣くのは、まだ先で大丈夫。
そう言い聞かせて、部屋のドアに再度、凭れ掛かった。
*****
コツコツという音が聞こえ、私はまたフーッと深呼吸してドアから離れた。
あなた「来てくれてありがと、五条」
五条「丁度休みだったから大丈夫。それで家族は?」
あなた「リビングでグチャグチャになってるのが両親だと思う。弟2人はこの部屋、怪我はしてない。呪霊は私が祓った」
五条「…そう」
五条「だい──」
あなた「今は大丈夫で居ないと。お姉ちゃんだもん」
私は力なく笑った。
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はいはい、作者ですよ!
暗いね。ちょっとね、暗いね。
まあ、終われば大丈夫!
恋愛もちゃんと入れるよ?
今まで全然入れてなかったもん
ってことで、また次回!
バイチャ!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。