夏油「分からないんです」
夏油「術師は非術師を守ためにあるもの、という考えでした」
私は、また、静かに話を聞いていた。
夏油「でも、最近、私の中で揺らいでいるんです」
それから、淡々と(多分九十九さんに話した話を)話してくれた。
夏油「何が、本音か、分からないんです」
あなた「……夏油は、どっちがいいの?」
夏油「私は……」
夏油「…まだ、分からないです。すみません…」
あなた「謝る必要は、無いよ」
私は、夏油の背中と頭をトントンと撫で続けた。
少しだけ、夏油が震えていたから。
あなた「私はね。助けたい人だけ助けるって決めてるよ」
夏油「…理由を、聞いても……?」
あなた「だって、嫌いな人のために命張りたくないもん」
私は、夏油の両頬を挟んで、顔をあげさせた。しっかり、夏油と目を合わせて、言った。
あなた「夏油は頭が良いから、考えすぎちゃうんだよ」
ん〜、そ〜だな。
あなた「一旦考えるのを辞めて見たら?。そうした方が、自分の考えがハッキリする時もあるし」
あなた「それか、いろんな人に聞いて見たら?『貴方にとって術師とはなんですか?』って。参考にはなると思うよ?」
夏油「…ありがとう、ございますッ」
夏油の目から、大粒の涙が流れた。
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うっす、うっす、作者っす
ゲトウノヤミガウスマッタ
コレカラドウスル
▽ ■■ムラヘ、ニンムニイク
▽ フタリデイッショニイク
▽ ゴジョウサトルニカワッテモラウ
どれが、いいどす?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。