ーさとみ視点ー
さとみ
はい、ここだよ
黒夜 ルキ【健常モード】
お、揃ってた良かった
神崎 ありさ
うわぁ、広いなぁ…
桜崎 あなた
やっぱり凄い…!
俺は今この三人を連れて楽器などがある防音室にいる。
あなたは興味本意、ルキはギターの練習と作曲(?)、ありさは歌の練習と音合わせのためだそうだ。
さとみ
じゃあ俺はもう行くから
やる事が終わったら夕食の用意手伝ってな
黒夜 ルキ【健常モード】
え、僕出禁にされたんだけど
さとみ
は?
神崎 ありさ
え?
桜崎 あなた
あはは…
さとみ
ーーあなた、何があったんだ
桜崎 あなた
カクカクシカジカ…
さとみ
成る程、ルキが自傷をしようとしたと
黒夜 ルキ【健常モード】
ねぇ人の過去を掘り返そうとするの止めて貰えるかな?
神崎 ありさ
じ、自傷は駄目だよ…?
黒夜 ルキ【健常モード】
うるさいな人嫌いアイドル
神崎 ありさ
ひ、人見知りです!!
桜崎 あなた
ま、まぁまぁ二人共…
ーーなんか行っちゃいけない感が凄い出てるが…気にせず行くか。
さとみ
じゃ、終わったら食堂に来いよ~
そう言って俺は防音室の扉を閉めた。
さとみ
さてと…行くか
行くって何処へ?決まってるだろ、赤岐南の所だよ。
アイツの部屋辺りから微かに薊の魔力を感じる。
もう忘れようって思ったんだけどな…いつまで引っ張ってるんだろうか俺は。
誘ってるなら誘われてやるよ、薊。
そう俺は決心して赤岐南の部屋に入った。
さとみ
失礼しま~す
音崎 赤岐南
ーーやっぱり来たね、さとみ
さとみ
人の体乗っ取って楽しい?薊さん?
鼎 薊
え~、なんで分かったの?
さとみ
お前の魔力が感じたんだよ馬鹿野郎
鼎 薊
ん~、やっぱりそうなんだ…
さとみ
で、何しに来たんだ一体
鼎 薊
さとみに伝言しに来たよ
“もう私の事は忘れて生きて”って事
さとみ
ーー忘れて生きて?
何自分勝手な事言ってんだよ
鼎 薊
だってさとみにはあなたちゃんが…
さとみ
そんなの関係無いだろ!?
お前とアイツは別人だろ、そんな事すら分かんねぇのかよ!!
鼎 薊
分かってるから言ってんの!!
いい?こんなに重なって人間の…皆の契約者と出会ったって事は柳に仕組まれてるの!!
それを分かった上で言ってる訳!?
さとみ
ああ分かってるよ!!
こんな偶然なんて絶対ありえないって!!
鼎 薊
そうじゃないのよ分からず屋!!
さとみ
分かってないのはお前だろ!?
何が忘れて生きてだよ、ふざけんなよ!!
俺がどういう気持ちでお前と契約したのか分からないのか!?
お前を一生、命を掛けて守るって誓ったから契約したんだよ!!
鼎 薊
そんなの最初から知ってたわよ!!
でも今は私の事を構ってる暇なんてないって分かってるでしょ!?
私は今後アンタの足枷にしかならないから忘れろって言ってんのよ!!
さとみ
誰が足枷だって言ったんだよ!!
お前がただ自分で決めつけてるだけだろ!?
俺はお前の事を一度も足枷だなんて思った事もねぇよ!!
いっつもいっつも他人優先にして自分は二の次三の次だろ?
それを直せって言ってんだよ!!
お前は自分を大切にしろ!!
鼎 薊
へぇそんな事言うんだ、ならさとみだって自分の事をちゃんと見なさいよ!!
アンタが周りからどれだけ必要とされてるか分からないの!?
そんなんだから大切な物何一つ守れないんだよこの大馬鹿が!!
さとみ
お前だって必要とされてんの分かってないだろ!!
鼎 薊
うるさいわねこの頑固!!
さとみ
お前にだけは言われなくねぇんだよお節介!!
ジェル
どうしたんそんなに怒鳴り散らかして!!
って、赤岐南が目覚めとる!?
影星 魅夜
ジェル君本当!?
って、薊?薊なの…!?
ジェル
はぁ!?
鼎 薊
ってあれ、魅夜だ…それにジェルも……
さとみ
ーー薊、まだ時間あるか
鼎 薊
タイムリミットはあと五分
何する気?
さとみ
あなたを呼んでくる
ジェル
さとちゃん!?一体これはどういう事なん!?
影星 魅夜
赤岐南の体を一時的に乗っ取って薊が使ってるって事……?
鼎 薊
魅夜、そうだよ
赤岐南にちゃんと了解を貰った上でこうして体を貸してもらってる
さとみ
ーー赤岐南は無事なのか?
鼎 薊
これが終わったら記憶を全部呼び戻す
さとみ
分かった、莉犬に伝える
俺はそう言って部屋を出て、防音室へと向かった。
あまり時間は経ってないだろうから、まだいるだろう。そう思って少し急いだ。
いいねして作者を応援しましょう!
第34話 ‐第三十三話‐
が好きなあなたにおすすめの小説
コンテスト受賞作品
もっと見るONE N’ ONLYオーディオドラマ原案コラボコンテスト
公式TikTokの注目動画
もっと見るチャレンジ小説
もっと見る- ホラー
復讐教室
親の仕事で半年間転校をして再び帰ってきた伶奈。 だけど親友の美佳の姿がそこにはなかった。‥ 《チャレンジ作品》 2020 01 23チャレンジ作品追加
- ホラー
妖怪街に紛れ込みました
内気な高校生、久東叶多はその性格故に虐められていた。 自暴自棄になり学校を飛び出した叶多は近所で見つけた秘密の通路に入る。 すると町は消え、代わりに現れたのは妖怪が蔓延る街だった。 戸惑う叶多を助けてくれたのは「妖怪何でも屋」の社長だった____ ━━━━━━━━━━━━━━━ やる気出たので書き始めました‼️ 宣伝と応援よろしくお願いします📣 ファンアートは1話のコメント欄にリンクを貼ってくださればすぐ飛びにいきます そしてモチベが上がります
- 恋愛
コスモス
コスモス~Flower of life that does not~ あれから5年の月日が経った初夏。大野莉沙、18歳。お互いの心を変える運命の出会いをした影山星護とは、別々の高校へ進み、今では付き合ってもう2年。そんな2人は、いよいよ高3になり、それぞれ、これから進んでいく道に悩んでいた。そんな時不良から更生するため必死で努力する星護の前に突然、事件の発端となるある人が現れて・・・。 心はいつも繋がっている。たとえ離れても。ずっと。 悲惨な現実に泣き崩れる星護と、大きな選択を迫られる莉沙。すれ違っていく2人の思いはどう進んでいくのか┄┄。 ✩前作『クライアイ』(2021・春 完結 )より。 ✩『クライアイ』┈┈┈5年前、主人公・莉沙と星護の13歳の頃のストーリー。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。