第15話

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2019/02/02 06:28





勝利君の隣を歩く。


憧れていた夢が今、実現した。




一緒に映画を観て、一つのポップコーンを一緒に食べる。



同じ場面で笑い、同じ場面で感動する。




だけど、肩が触れ合いそうな距離なのに、触れてはいけない距離で切なく感じる。




ふと、勝利君の横顔を見る。



綺麗な横顔だなぁ、なんて見惚れていると目が合った。





佐「…ん?」


『あっ、あー、何でもない…(照』


佐「もしかして、俺に見惚れてた?笑」


『ち、違う!!』


佐「ムキになっちゃって可愛いー!」


『…(照)』


佐「(笑)」





周りから見るとカップルに見えるのかな…。



一緒にいれて嬉しいのに、時間が過ぎていくにつれ切なさが大きくなってくる。




魔法が解ける時間が迫っているシンデレラのように、



この時間ももうすぐ終わってしまう。










映画館から出て駅に向かう。




もうすぐお別れの時間だ。





佐「…ねぇ、」


『なに?』


佐「行きたいとこあるんだけどさ、」


『ん?』


佐「あなたと。」


『えっ…、どこ?』


佐「着いてからのお楽しみ!行こ!」




手を繋がれ早歩きで駅に向かう。



繋いだ手から伝わる勝利君の温もりに泣きそうになった。



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