勝利side
真由が俺に好意を抱いてるのは気付いてたのに、遊びに誘われるのを断ったことは一度もなかった。
変に期待させてしまうことだってわかってた。
真「私、勝利のこと、…好き、なの。だか『ごめん…。』…え?」
『他に好きな子がいるんだ。…ごめん。』
真「じゃ…、じゃあ何で私と遊んだりしたの!?」
『っ、それは…、』
真「好きにさせたのは勝利なんだよ!?」
『ほんと、ごめん…。』
真「……、好きな子がいてもいい。悪いと思ってるなら、私と付き合って。」
『けどさ、』
真「付き合ってくれるよね!?じゃないと、私何するかわかんないよ…。死んじゃうかも。」
『…、わかった。』
仕方なかった。
自分が招いた結果だ。
あなたと一緒になれるなんて思ってないよ。
それでもこの気持ちは大切にしたかったんだ。
そう思うほど君への気持ちは募るばかりで、どうしようもない。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。