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第1話

5分だけの、はず
33
2018/11/18 12:28
彼の乗ってくる電車がくるまであと少し。

前髪どうかな
リップ塗ったっけ
スカート長すぎ?
そんなことを考えてるとすぐにきた
学校終わりの学生がぞろぞろ降りてくる
私が乗る電車まであと5分
他校
よっす
あなた

よっす

テキトーに挨拶を交わす
が、それ以上話さない

これが日常

友達以上恋人未満ってやつ
2人で駅の柱にもたれる
沈黙が続く。
ま、いつものことだけど
あなた

あ、そろそろくるわ。
じゃーね。

電車が来るのでホームに向かおうとする
グイッ
他校
待てよ
あなた

・・・は?
もう、電車くるんだけど

急に呼び止められ、ドキドキしている事がバレないようにキツめの返しをしてしまった
他校
きょ、今日ぐらいはもう一本あとのにしろよ
あなた

なんでよ!
これ逃したら次1時間もあるの知ってるでしょ?

少し見つめる
すると向こうはハッとして
他校
そ、そうだよな!
わりぃ急に
プルルルルルルルル
え、まってうそ
ガタンゴトンガタンゴトン
電車、行っちゃった・・・
あなた

もう!なんなの!

少し強めのパンチをお腹めがけて1発
他校
うぇ!
あ、みぞおちに入った?
まぁ自業自得だけど
あなた

どうしてくれるのよ?
あと1時間暇になっちゃったじゃない!

他校
別に、俺が一緒にいてやるし
あなた

・・・っ

真面目な顔で言うもんだから不覚にもドキっとしてしまった
他校
てか、お前に話があるんだ


























長い沈黙のあと。
他校
好きだ
あなた

え?

他校
俺、あなたとの関係が壊れるのが怖くてずっと言えなかった
だからこの5分だけ一緒にいれるのがすげぇ嬉しかったんだ
視界がぼやけてくる
他校
でも、今日とっさに止めちまって、そしたら電車が行ったから言おうって決めたんだ
他校
俺と、付き合ってください
そんなの、返事はひとつしかない



言う前に嬉しすぎて抱きついちゃったけど












この後、電車がくるまで私達はずっと手を繋いでいた

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