第4話

重岡大毅
2,076
2021/07/28 00:11
大毅
大毅
もうこんな時間か…
あなた
これから東京か…遠いね。
大毅
大毅
おん。
あなた
仕事、頑張ってね。
大毅
大毅
おう、また来るわ!
あなた
うん…
大毅
大毅
お前、寂しいんやろ!
あなた
えっ!?そっちでしょ?
大毅
大毅
顔に書いてあるで!
あなた
てかほら!時間だよ!早く下行こ!

寂しいに決まってる。



しばらく会えないって思うと余計。



だから、離れられなくなる前に離れたかった。



ドアを開けて出ようとすると、



手を引かれ、ギュッと抱きしめられる。


大毅
大毅
ほんまに素直じゃないな。
寂しいって言えや。
あなた
うわっ!ちょっと!

大毅の顔を見ようとすると、



胸にギュッと頭を押し付けられ、

大毅
大毅
顔見んといて。
ちょっとだけこのままでおって。
あなた
………
すっぽりと大毅の胸の中に。



ドクンドクンドクンドクン…



心臓の音。



これは私の?



いや、大毅のだ。



でも、私だって同じくらいドキドキしてるよ。



恋人になるなんて、



キスされるなんて、



こうやって抱きしめられるなんて、



まだ信じられない。



でもね、幼馴染はもう嫌。



私もギュッと抱きしめた。



すると大毅は、



もっと強く抱きしめた。

あなた
だいすき…
大毅
大毅
ん?なに?
あなた
なんでもない。
そろそろ行こうか。
大毅
大毅
いやや!

さらに強くギュッとされて、



離してくれない…

あなた
ダメ!新幹線の時間があるでしょ!
大毅
大毅
いやや、いやや!
あなた
ほら行くよ!

最後は無理矢理解いて、



ぶーぶー言ってる大毅を引っ張り、



ママ達のいるリビングへ。

大毅ママ
大毅ママ
2人とも、よかったな。
うちのママ
あなた、よかったわね!

とっても嬉しそうな2人。

大毅
大毅
ほんまこいつ、
俺の事が大好きみたいで。
あなた
うっわ!大毅でしょ?
大毅
大毅
俺やった!
大毅ママ
大毅ママ
大毅、大事にせーよ!
あんたにはあなたしかおらんからな。
うちのママ
大ちゃん、この子の事よろしくね!
なーんて言う日がきたのね〜
大毅
大毅
娘さんを僕にください!
あなた
調子乗りすぎ!
大毅
大毅
あはは笑

そして大毅は迎えに来た車に乗り、



東京へ行ってしまった。



私も家に帰ってベッドに寝転がる。



今日あった出来事を思い出す。



あぁー



恥ずかしいー



てか、化粧くらいしておけばよかったー!!



もっとかわいい服着てけばよかったー!!



もっと素直になって話せばよかったー!!



いろいろ後悔する事が多くて。



でも、それより何より、



この寂しさは何なんだろう…



昨日までなかった感覚。



はぁ…



すると、大毅からメッセージ。



“やばい…俺、もう寂しい…”



すぐに返信する。



“私もだよ”

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