あなた!こっち!
レインボーカフェで由美と待ち合わせ。
同窓会から1週間が経っていた。
こないだはごめんね…
ええよ!気にせんと。
ありがとう。
店員さんを呼んで、アイスティーを頼む。
こないだは2次会とかあったの?
2次会もあったなぁ、
私は行かへんかったけど。
ごめん…
私が先に帰っちゃったから…
それは関係ないで。
どっちにしろ行かへんかったと思うし…
そなの?
直哉がな…
直哉?
私な、実はな、中学の時から直哉の事が好きやってん。
うん…
驚かへんの?
同窓会の時にね、ジャスミンから聞いたんだ。卒業式の日、由美が直哉に告白した話も。
ずっと言えんくてごめん…
もう昔の話だし大丈夫だよ。
卒業式の日な、直哉とシゲが話してるの聞いてしもて…
うん。
直哉がシゲに、あなたの事どう思ってるかって。
えっ?
シゲはな、あいつはただの幼馴染やねんて。
そうなんだ…(なんか胸が痛い…)
そしたらな、自分はあなたの事が好きやから告白しようと思うって言うてな。
うん…
シゲは、お前の好きにしたらええって言って、どっか行ってしもたんよ。
で、私な、告白するつもりなんてなかったんやけど、気づいたら直哉のところへ行って好きやって。
うん…
振られるのは当然わかってたで。
でもな、これで直哉はあなたに告白できなくなるんちゃうかって…
うん…
ひどいのはわかっててん。
でもな、止められへんかった…
振られても、高校違うし、すぐに忘れられるて思ってたんよ。
そっか…
でもな、悪いことしたっていう罪悪感から忘れられんようになって…成人式の日、直哉に謝ろうと思っててんけど、ずっとあなたの事見ててな…まだ好きなんやな〜って思ったら言えへんかった。
………
同窓会の日、あなたを送ってたってジャスミンから聞いて、複雑やけどホッして。
やけど、帰ってきた直哉の様子がおかしくてな。
えっ…
ジャスミンから聞いたで。
彼氏おるんやろ?なのに送らせたん?
直哉の気持ち気づいてるよな。
………
ごめん…
こんな事言うために誘ったんやないのに…
ううん…
直哉な、戻ってきたと思ったらお酒たくさん飲みだして、歩かれへんようになって。
2次会行かへんかったんは直哉を送って行ったからなんよ。
そんなに…
タクシーで直哉の家まで行ったけど、鍵も開けれんほどの状態でな。
うん…
だから、鍵開けて、ベッドへ寝かせたんやけど…その時な、私をあなたやと思って抱きしめてきてな。
えっ…
私もな、それでもええって思ってしまって…でもすぐに、ごめんなって…やっぱりあなたじゃないとあかんて。
………
あなたは彼氏とは長いん?
なんで教えてくれなかったん?
それは…
大毅なんだって言ってもいいよね…
ごめん大毅…
あのね、大毅なんだ。
えっ!?
彼氏、大毅なの。
シゲなの?
うん…付き合ってまだ4ヶ月くらいかな…
話さなくてごめん…
そっか…直哉は知ってるん?
うん。直哉に送ってもらった時うちの前に大毅がいて。
そやったんか…
たまたまママと大毅の家に遊びに行ったら、大毅が帰ってきてね。それで、告白されたんだ。
シゲなら直哉の入る隙間あらへんね…
えっ?
2人、お似合いやで、昔から。
そうかな?
そや!今度シゲに久しぶりに会わせてーな。ご飯でも食べ行こ!
そだね!行こ行こ!聞いとくよ!
それから、
大毅との4ヶ月分の出来事を由美に話した。
由美は興味津々で、たくさん話を聞いてくれた。
それがすごく嬉しくて、楽しくて。
あっという間に時間が過ぎて行った…
なんかごめんね、私の話ばっか…
気にせんと!初めての彼氏やんか!
またいつでも話聞くで!
ありがとう!
由美しかいないからまたお願いします!
そう言ってバイバイした。
大毅にメッセージを送る。
“大毅に謝らなければならない事があります…電話ください!”
すると、
“なんやねん、今電話できへんからメッセージで送って。”
“やだ!電話して!”
“ほんまめんどくさいわぁ…遅くなるで!”
“待ってます!”
電話が来たのは午前1時…
私は…
夢の中にいた。
次の日、会社の昼休み、
近くの公園に行って大毅に電話をした。
はい…
とっても不機嫌で。
あなたです…
お前、待ってるって言ったよな…
あっ…あはは…寝ちゃった!
俺がどんだけ気になったかわかるか!?
寝られへんかったわ。
ごめんごめん…いや、大した事じゃないんだけど…
なんやねん。
あっ、その前にさ、
直哉に連絡してくれた?
いや…まだしてへん…なんで?
やっぱり、しなくてもいいよ!
なんで?
昨日由美と会ってね、由美にお願いしたから大丈夫!(うそだけど…)
そうか…わかった。
でね、謝らなきゃいけない事ってね…
大毅と付き合ってる事、由美に話しちゃったの。
………
ごめん!ジャスミンから私が彼氏いるって聞いたらしくて…親友だし隠せなかった…ごめん…
そうか…仕方ないけどほんま由美だけやで。由美にもちゃんと口止めしとけよ。
うん!わかった!
ったく…
なにそれ!
約束やぶりやがって。
自分だってジャスミンに言ったくせに!
それはやなぁ!…もうええわ。
あとね、由美が大毅に会いたいって言ってたよ!ご飯でも行こうって。
そやな…時間取れたら行こか!
うん!大毅!大好き!
おまっ!
大好き大好き大好き!
もうええ!
照れてるの?
はぁっ!?照れてへんわ、ボケ!
こっわぁ〜…でも好き!
お前、ほんまやめろよ!
大毅も言って!好きだよって。
言わへん!てか、お前キャラ変わりすぎ!
うん!めんどくさい奴になったもんで…えへっ
………
ねぇ、言って!切らないよ!言わないと。
なんて言えばええねん!
あなた好きだよ!って。
あなた…す…
あっ!!やばい!休憩終わっちゃう!
なんやねん!お前!!嫌い!!嫌い嫌い嫌い!
ごめん!じゃ、切るね!またね!
うふふ…
今回はしてやったぜ!!
というか、
怒られなくてよかったぁぁぁ!
仕事に戻ろうと、ベンチを立つ。
いつもの公園のはずなのに、
噴水や、お花がキラキラして見える…
これは、恋のせい!?
恋ってステキー!!!
なんて、私の頭の中はお花畑状態で。
ずぅーっとこの幸せが続く事を祈ってた。
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