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第42話

- forty one -
✩.*˚



健人に連れてこられたのは誰も居ない公園。




「ここ、来たことあるの?」




そう聞くと




「おばあちゃん家に近いんだここ」




だって。




私って健人のこと全然知らないんだ。




木製のベンチに2人並んで座る。




微妙な距離感が今の私と健人の関係を表している気がする。




「で………佐藤とのこと、聞かせてほしい」




もう決めた。




健人にだけ、佐藤との秘密を明かそうって。




こんなに真っ直ぐな健人に




これ以上、嘘を重ねたくなかった。




「あ、あのね、」




まだ何も言ってないのに、泣きそうになる。




「私、佐藤と付き合ってなんかないの。




4月に初めて会って、あいつの秘密を知っちゃって




それで口止めと周りの女の子を近寄らせないために、




私は代役として彼女を演じろって言われて。




最初は私も理解できなかったんだけど、




時間が経つにつれて、




段々、その関係に慣れてちゃって




周りに嘘をついてることにも罪悪感なんか感じなくなってた。











ほんと、最低だよ、」





一息に言って顔が涙でびしょびしょになっていることにやっと気がついた。




せっかく新しかったワンピースに水たまりが出来ている。




拭っても拭っても溢れてくる涙は止まることを知らない。












「ほんとに、ごめんなさい、」










今はもう、健人の顔を見ることが出来ない。




もう、健人とも終わりだ。




私は、最低なことをした。




許されないことをした。











でも、










「はる、」













掛けられた声はあまりにも優しくて。




怒鳴られて、絶好だって言われても




何もおかしくないのに。









「俺は、はるに幸せになって欲しい」







「……っ」







「だから、もしあいつがはるを傷つけたり




はるが今、辛い思いしてるなら、




俺、許さない。何するか、分かんないよ」
























「どうして……?




どうしてそうなるの?




私、健人にずっと嘘ついてたんだよ?




付き合ってもないのに、付き合ってるフリして、




しまいには勝手に泣き出して、




全部、私のせいなのに、




全部全部、私が悪いのに……!」









すると健人は手を伸ばして




私の涙を親指でそっとなぞった。








「確かに、はるに嘘つかれてたのは相当ショックだよ?




でも、それ以上に




お前と佐藤が付き合ってなかったっていうのが、




俺は嬉しいの。




もうそれだけでいいから。




今はるが泣いてる方が、よっぽど悲しいって」


















「………………全部、全部全部、健人のせいだ!!




……そうやって優しくするから!!」















気づいたら私は健人のシャツにしがみついてて




額を健人の肩に預けていて




涙が、健人の服をも濡らしていく。








健人は何も言わず、







私が泣き止むまでずっと






頭を優しく撫でてくれた。











ねぇ健人、








こんな馬鹿女でごめんね。








あんなことで言い騒いで許してくれるのって








健人しかいないよ。


✩.*˚

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りんか
りんか
SexyZone LOVERS 💍 健人くんとの恋が始まるよーー!!!
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