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第46話

* forty five *
✩.*˚



「ご主人様が沢山いて、良かったな」




言いながら耳に柔らかい唇を重ねるから、




私にだけ聴こえるようなリップ音がスローモーションで弾ける。




「や、やめ…」




「やめねーよ、」




やめて、って言いながら




佐藤の唇が耳に吸い付く感覚を、




少しだけ、ほんの少しだけ心地よく感じる自分が、嫌になる。




「ンっ、」




声が漏れないように、漏れないようにと思う度に




佐藤の唇は角度を変えて、滑らかに移動する。

















不意に、健人の顔が頭をよぎる。




私と佐藤の秘密を知って




私に幸せになって欲しいと彼は言った。




私は今、幸せなの?




佐藤にこうして触れられてることが、




私の幸せ?














佐藤の唇は、私の首筋へと移動する。




ゾクゾクする感覚は私を汚していく。



















違う、と思った。




順序が違うよ、




まだ私たち、




付き合ってないよ




お互いに、"好き"じゃ、ないよ




思いは私の一方通行なのに、




こんなの




間違ってる、














「嫌、」











気づいたら口にしてた言葉











途端、佐藤の動きが止まる。












「あ?」



















「嫌、なの










私たち、付き合ってないのに











私は、代役カノジョなのにっ、」















気づいたら私は




佐藤を窓側へと押しやっていた。




そうだよ、




私は"代役"なんだよ




本物の彼女のように嫉妬することも




笑いかけることも




見つめることも




胸を躍らせることも




こんなことすることも、全部全部、許されないんだよ。













ずっとずっと、分かってたつもりだった。





私は代役、偽物だって。







でもね、





私、何にも分かってなかった。










ずっとそう言い聞かせることで




私は、私の気持ちに嘘をついてた。




こんな関係、早く終わらせたかった。















本当の、













ホンモノの、














カノジョになりたい。
















そして、真っ直ぐに、純粋に、



あなたを愛したい




















こんなに苦しくて切ない縛りから、










早く私を、解放してよ、



✩.*˚

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りんか
りんか
SexyZone LOVERS 💍 健人くんとの恋が始まるよーー!!!
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