無料ケータイ小説ならプリ小説 byGMO

第7話

- six - 回 想 -
✩.*˚



全ての始まりは5月だった




私は吹奏楽部に所属していて




トランペットを吹いている




部活時間に好きな所で吹いていいと言うから




私は人気の無さそうな屋上を選んだ




階段を上って足を踏み入れる




扉を開くと今まで味わったことの無い程




暖かくて澄んだ風が吹き込んできて




初めて来たのに、来たことがあるような




懐かしさを感じた




私は一瞬でこの場所を気に入った




早速楽譜を広げ



トランペットに息を吹きこむ




いつもより上手に聞こえて思わず




次々と色んな曲を吹いていた




その時だった






「ッるせえな!」






不意に聞こえてきた声に驚いて




トランペットを取り落としそうになる




「ご、ごめんなさい!」




声が聞こえた方を振り返ると




学園王子の佐藤勝利の姿が。




私は今起こったことが信じられなくて




唖然とする




佐藤勝利はようやくこの状況を




呑み込んだらしく、




「あーー最っ悪」




繰り返される王子らしからぬ発言に




私の思考は着いていけない。




「お前、どつするつもり?」




「は、」




「学校中に俺の本性をバラシに行くか??




王子様は




実はとんでもねぇ偽王子だったってな?」




「でもそーはさせねぇよ?」




そう言ってだんだん近づいてくる佐藤勝利




私は何も出来ずにただそれを見つめている。










「お前は今日から俺の代役カノジョだ」









「はひ、?」










途端後ろに引っ張られる私の髪




視界に広がるのは




青い空と佐藤勝利の整った顔




「これから俺がお前に何しても




文句言う権利、ねーから」




「何、それ…」




掴まれた髪を離させようと




頭を前に持ってこようとしても




頭に痛みが走るだけ




「俺の彼女のフリ、してよ」




「女が毎日毎日寄ってきて




うぜぇんだよ」




この人………ただ者じゃない……!




「お前のメアド寄越せ」




そう言ってようやく私の頭を解放する




「はぁ?!?




何であんたなんかとメール交換…!」




「はぁ?はこっちの台詞だ。




早くしろ、めんどくせぇ女だな」




佐藤勝利の顔があまりにも悪魔と重なるから




「は、い」




胸ポケットからスマートフォンを取り出して




QRコードを差し出す




ピコン、という音と共に表示される、




"佐藤"の文字




「俺とお前のルール決めて送るから




ぜってぇ守れよ?




守らなかったら命は無いと思え」




そう言ってスタスタと歩いて屋上を後にする




ダンッという扉の閉まる音が




私と佐藤の悪魔の関係が始まる合図だった










私が代役カノジョになって




もう2ヶ月が経つ



✩.*˚


シェア&お気に入りしよう!

この作品をお気に入りに追加して、更新通知を受け取ろう!

りんか
りんか
SexyZone LOVERS 💍 健人くんとの恋が始まるよーー!!!
恋愛の作品もっと見る
公式作品もっと見る