あなたside
あれから勝利が会いに来ることはなかった。
ずっとずっと待ってたのに。
本気で、好きだったのに…。
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勝利と会わないようになってから、また仕事に打ち込む日々が続いた。最後に勝利と会ったのは、4年前ほどだろうか、
久しぶりにプレゼンを任され、遅くまで会社に残って資料を作る。そういえば、初めて勝利に会った時以来か、プレゼン。
頭の中で鮮明に思い出される勝利の記憶。またベランダにいたら、会えたりしないかな、そんな叶いもしない願いを胸に、重い足取りで家に向かう。
前はお酒を持っていた手には何も持たず、家に着くとまっすぐベランダに向かう。
辺りを見回しても、目を閉じて耳をすませても、愛しい彼を感じることは出来ない。
黙ってベランダの柵に手をかけると、足を掛けて身を乗り出した。
大丈夫、プレゼンの資料は出来てる、後輩がなんとかしてくれるはず、
私は迷わず飛び降りた。ここは二階。高さも十分にある。
これで、終わる。勝利との思い出に悩まされる事はなくなる。
来世では、貴方と幸せになれますように。
翌日
〖東京都〇〇区で女性の遺体が発見される
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Bad End
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Happy End ver.出そうか悩んでます。
コメント頂けると…嬉しいです////
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。