ジュンside
『それって、どういうこと···?』
情報屋「まぁ···分からないだろうなあなたが本当は無罪だなんて。」
『···!無罪なら、ここにいるなんておかしいじゃないか。』
情報屋「裁判で、負けたんだよ。あいつは。」
『そんな···!』
情報屋「でも、あなたは感謝してた。」
『どうして···』
情報屋「裁判に勝って家に帰ったところでどうせ自殺してたからだってよ。」
『そんなに酷いの?』
情報屋「あぁ。母親は鬱病で自殺、そのショックで父親から暴力を受けるが父親も自殺。預けられた親戚の家でまた暴力といじめ。で、窃盗の罪を着せられた。」
『そんなことが···酷い!』
情報屋「でもあなたを見てみろ。生き生きしてるだろ?」
『うん。凄く楽しそう』
情報屋「だから、いいって。ここにいたいんだってさ。」
『俺も、ここにいてほしいと思う。』
情報屋「仲間らしくなってきたな、ジュン」
『俺が仲間でいいの?』
情報屋「そんなの俺だけが決めることじゃない。赤房全員で決めることだ。」
『そう···だよね』
情報屋「でも、」
『でも?』
情報屋「辛い過去を持つ者が信じる人は、本当の仲間って言えるんじゃないのか?」
『···』
情報屋「少なくとも俺には、あいつらはジュンと仲良くしたがってるように見えるけどな」
『そうだったら、嬉しいけど。』
情報屋「何も心配しなくていい。勝手に寄ってくるから。笑」
あなた「ジュンー!こっち来なよ!ヒロトが面白いことしてくれるってー!」
情報屋「ほらな。」
『うん。ありがとう』
情報屋「気にしなくていい。」
あなた「ほらージュンおいでよー!」
情報屋「俺は誘わないんだなw」
エガオ「だってパスって言うじゃん!」
あなた「そーだよ!!」
情報屋「そうだな笑」
あなた「情報屋は呼んでない!ジュン!早くー!」
『今行くよ!』
ダイケン「で、ヒロト、何するんだ?」
ヒロト「面白いこと!」
ダイケン「それは知ってるってww」
ジョー「早く始めようぜー」
俺は、ここでなら、
仲間を信じられるんじゃないかな、と思う。
少なくともきっともう、
俺はあいつらを信じてる。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。