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第3話

ある者との邂逅
男は罠の確認に来ていた。
しかし、家のドアの付近に仕掛けていた罠には誰も居なかった。
家の屋根に軽い庭先などの罠を確認したが、何処にも何も掛かって居ない。
その事を不思議に感じながら、後何処に人用の罠を仕掛けたか悩んで居たが、唯一罠を仕掛けていた場所を思い出した。
それは禁樹の入り口に魔獣用の罠を仕掛けており、人も一応掛かるのだが外に出るのは強化個体が多い可能性がある為、人がもし掛かると死の淵に立たされる程の電撃が流れる様にして居た。
しかし、禁樹には誰も近づかない為この罠はあまり作動しない。
なので、すっかり存在を忘れて居た。
罠としてのメンテナンスなどを、怠って居たので起動もしない可能性が高かった。
しかし、家の周りの罠が起動して居ない事から、そこしか無いと思い取り敢えず見に行くことにした。
大して興味は無かったが、どんな魔物が居るのかは少しだけ楽しみにはなって居た。
その罠を仕掛けて初めて掛かった魔物だったから、気になっていただけであったが。
取り敢えず、禁樹の入り口付近に来たのだが……何処の辺りに仕掛けたのかは忘れてしまった。
入り口と言っても、知らない人から見ればただの森の密集地帯としか分からない為、入り口という入り口は無いと言っても過言では無い。
しかし、目印を付けて入り口と呼んで居る場所がある。
それは時々場所を変えたりして居る為、見回るのは少し時間かかるのだが、 今回は魔力を辿る魔法具を持って来て居る為罠の魔力を辿られれば良いとは思っていた。
だが、古い罠な上に魔力の変質が起こって居るのか少し反応が可笑しかった。
まるで常に魔法が発動して捕捉対象に永遠とダメージを与えて居るかの様な反応があった。
相手は魔物なのだろうから、慈悲などは無いが真っ黒焦げになっている場合がある事を考えながら、その場所に急いだ。
その結果……罠と思わしきものに掛かっている物を見つけた。
それは魔物ではなく、人だった。
罠がまだ起動して居るのか、その人物は痙攣を繰り返していた。
それを見た男は急いで罠の解除をした。
電撃の罠だった為、その人の服は焦げており軽く揺さぶる時に煤の様にぽろぽろとその服だった物が、散らばっていく。
悪い事したな……と感じつつ息を確認する。
倒れて居る人物は、うつ伏せに寝ており息を確認するために仰向けにすると男は驚いた。
うわっ!?……やっちまった……
倒れて居た人物……名前はわからなかったが、それは女だった。
もし生きて居た場合、もう大破して居る服の代わりに自分の服を渡して、新しい服の金を出す予定だったのだが、女物の服などは持っていない為、少し困った。
取り敢えず、息の確認をしてみるとちゃんと息はして居る様だったので安心した。
偶々放置していた罠に掛かって、命を落としていただなんて、目覚めの悪い話だろう。
しかし、少しだけ疑問に思った事があった。
元々この罠は、強化型の魔物用に製作しており威力は物凄く高く設定していたはずなのに、何故息をちゃんとして居るのかが一番気になった。
普通なら死んでいてもおかしくないと言うのに……そう考えながら女を背負う。
女は幸いとても軽かったので背負う事ができた。
ちゃんと食べて居るのかと思いながらも、女に被さる様に上着を着る。
もし、万が一も無いと思うが人が近くを通った時に女のほぼ裸の状態を、見せる訳にはいかないからだ。
急いで、男の自宅に向かうが、そこで新たな疑問があったのだ。
この女はどうして、あの近くに居たのか。
そして、何故女の倒れて居た方向が禁樹の方向ではなく街の方向だったのか。
禁樹に向かうのであれば、禁樹の方向に倒れて居るはずだ。
向かう時に罠にかかり、ジタバタしたのであれば、殆ど焦げて居る服が周りに散らばって居ても、良いと言うのに男が揺らした時に出た煤の様な物以外に無かった為、それは無いだろう。
それならば、禁樹の方からから出てきたと言う事なのだろうが、禁樹は誰も近づかない地帯であり、入ったと言うのは殆ど前例がない。
入ったとしても、魔物に食べられて終わりと言うのが定石であり、素材集めにしても周りにはそう言った物が無いことから、本当に何をして居たのか何処から来たのかが全然わからなかったのであった。

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