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第1話

プロローグ
21
2018/07/07 03:12
暗い夜道の中、一人の少女が道を歩いていた。
白いワンピースを着ていたが、足は素足。
その白いワンピースも何処か、薄汚れていて、まるでその少女はどこかで幽閉でもされていたかのようであった。
そんな少女は不意に空を見上げた。
空には綺麗な星空が煌めいており、そして目に付く丸い月が輝いていた。
少女はその星空を眺め、そしてゆっくりと手を空に向かって伸ばした。
決して、その手は空には届く事はなかった。
飛べる翼も無く、何の手立てもない少女に空をつかむ事は絶対に無いだろう。
しかし、少女の目にはどこか憧れるかのような意思が宿っていた。
絶対に掴んでみせると言う、確固たる意思があった。
そして、特に考えることもなく少女は空を暫く眺めみた。
その少女の持つ蒼い目に、星の煌めきを留めておくかのように。

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