第21話

RIDE ON TIME②
14,059
2020/03/16 13:00



藤原「Hey guys! Are you ready?」



大橋「Here we go!!」




なにわ全「Wow Wow...」

















11月14日 PM6時 パシフィコ横浜で「なにわと一緒に#アオハルしよ?」 が開始した










なにわ男子として初めての全国ツアー。全員の胸が高鳴っているのがわかる












しかしここで思わぬハプニングが起こることになるとは誰も想像しなかっただろう

















それはライブの中盤にさしかかろうとした時だった
























グザッ










GUTS!でステージ側から客席に降りた三毛島のイヤモニから鈍い音が聞こえた

























『痛った((小声』




フラッ














よろけそうになる三毛島をそばにいた高橋がすぐさま支える










そのまま2人はステージ裏へとはけていった




















スタッフ(以降ス)「どうs...すごい血じゃないか!」


高橋「早く止血できるようなもの持ってきてください!」



『すっ...すみません...ハァハァ』





高橋「1回落ち着き?大丈夫やから。な?」











なんと三毛島は太ももをカッターナイフで刺されていたのだ






三毛島も想定外のことが起こり、パニック状態に陥っている。それを近くでシンメの高橋がなだめていた










高橋「吸ってー吐いてー、吸ってー吐いてー」




『スーハー、スーハー...ありがとう恭平、だいぶ落ち着いた』










他メンバーも戻ってきた











西畑「あなた!どうしたんや!」



大西「...ひどい、誰がこんなこと...」



道長「グスン...あなた...」







『大丈夫や、大丈夫やから泣かんでな。みっちー、謙杜くん。みんなが待っとる!はよ行かなっ』






西畑「今丈くんとはっすんが早めにMCしてくれてるわ。やからあなた、今日はゆっくりしt...」




『大丈夫や!!』



西畑「なにが大丈夫や!そんな血垂れ流しとる状態で踊れるん?!」



『みんなには迷惑かけん!待っとる子がおるんや、ファンのみんなのとこに行きたいんや!』




長尾「あなた、大吾くんもあなたのことを思って...」






『わかってる!わかってるけど...お願いや!』






















高橋「あなたを...信じてみませんか?」





道枝「僕もなんか信じてみたい」




大西「僕も...大ちゃん、けんと?」




西畑「.....わかった。せやけど我慢せんこと!あと周りにもっと頼ること!わかったな?」




三毛島 コクン



『大ちゃん、恭平、みんな!ほんまにありがとう!』











ス「止血終わりました!」






長尾「終わったらちゃんと病院行くんやぞ?」



『はぁーい!』










そう言って三毛島は笑顔でステージに戻った




















(痛っ...でも、最後まで笑顔でやり遂げるんだ!)
















『みんな〜!お待たせー!』



大橋(おっ!あなた戻ってきた)



藤原「よし!全員揃ったところで次の曲行くぞー!」



道枝「ウィークエンダー!」





『土曜日の夜は ハイビート胸騒ぎ♪』



観客「きゃーーーーーー!!!!」




なにわ全「I miss you! ウィークエンダー だから待ってるって言ってんだ」





















三毛島はその後の15曲も全て笑顔で歌い切った








アンコールでは








大西「あなたっ!血がにじんでる...((コソッ」



『あっ!ほんまや、流星くんありがとう。((コソッ』



『あなたさーもうちょいかっちょいい洋服着たいから衣装チェンジしてくるっ!』




観客 ケラケラケラケラ



西畑「なんやて?!」




大西「大ちゃん足みて((コソッ」




西畑「しゃっしゃーないなぁ、はよいってきい!」




『あざーっす!』






ス「あなたちゃんどーし...?!」



『すんません、替えの衣装用意お願いします!』





ス「いまっいまっいますぐ持ってきます!!」









こんな状況下の中で冷静にいられる15歳は三毛島の他にいるだろうか


藤原の言っていた通り、最年少ということを忘れてしまいそうになる













アンコールまで終始笑顔でいた三毛島だったが公演が終わると...









高橋「怖かったな...もう大丈夫やで」

ギュッ


大橋「そうやで、みんながおる!」


ポンポン





『グズッ...ごめっ...こんなつもりやなかったんやけど、涙止まらへんグズン』




道枝「もっと泣いてえーんよ」


藤原「よぉ頑張ったな」





やっと中学生らしい三毛島の姿が見られた






長尾「とりあえず病院行こうや!」



大西「そーやね」



西畑「電話はしといたからはよ行こ、明日も出るんやろ?」



『絶対でるぅ〜グズッ』


なにわ全 「あなた〜!!」

ギュッ

『みんな大好きっグズッ』














こんなにも素晴らしい団結力をもつグループが他にあるだろうか。





そして、今回の密着でどんな状況でも笑顔でアイドルをやり切る三毛島の本来の姿が明らかにされた。





これが...今をときめくなにわ男子の紅一点、三毛島あなただ。

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