丸山さんが帰ってきてから、お酒パーティ状態。
こんなに丸山さんがお酒好きだったとは……
いや、私も結構好きですけど。
そう言って、安田さんはお風呂場に向かって行った。
そういえば…丸山さんと2人になるのは……
そう、初めて関ジャニさんと対面した時の夜。
どこかまだぎこちなくて、お互いどう接していいかわからなかった時。
丸山さんから、私に話しかけてくれた。
一緒にちょっと話さへん?って。
丸山さんは少し赤い顔のまま、私の隣に座った。
丸山さんは私の目をまっすぐ見て、
丸山さんって、今、酔ってるよね?
全然それを感じさせないほど、しっかりとした言葉で、私に話してる。
私は思わず目を逸らした。
そう言ってドヤ顔をする丸山さん。
そう言った途端に、丸山さんは私に向かい合って、
丸山さんは、私の腰の横に手をついた。
私がようやっとその意味を理解して、頭が沸騰しそうになった。
そんな丸山さんからは、ほんのりお酒の匂いと、少しの香水の匂い。
私をまっすぐ見つめるその目に、吸い込まれそう。
やばい、のまれる……
そう思った瞬間。
安田さんが急に丸山さんに飛びついた。
危なかった、本当に。
一見美味しそうなマーマレード。
そのオレンジは、時に苦さも感じさせる。
そのファンになってしまったら、もう他のものには手も出せない。
中毒性を秘めているから、ご注意を。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!