第4話

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2023/08/02 02:29
(なまえ)
あなた
失礼します...
京介
京介
どーぞ。
デザインの本ばかりが並んだ本棚、
ちょっとアンティークっぽいソファとテーブル。
テーブルの上にはスケッチブックと画材が
無造作に置かれていた。
アトリエの中は、思ったよりも綺麗だった。
もっと汚いイメージがあったのだけれど。
京介
京介
じゃあ、ちょっとこれを
着てみて欲しいんだけど。
隣の部屋で着替えて来て。
(なまえ)
あなた
え!?着替えるんですか?
京介
京介
うん。丁度身長と顔立ちが
登場人物っぽいから。
(なまえ)
あなた
アイデア出しってそういう....
でも、やるしかない!分かりました!
京介
京介
ん。じゃあ、はいこれ。
そう言って渡された服を手に、隣の部屋に向かう。


着替え終わって、戻ると、何故か固まっている。
(なまえ)
あなた
あの....?
京介
京介
///いや、何も。
京介
京介
ちょっと、服触るね。
(なまえ)
あなた
はい!
ちょっと緊張する....

藤牧さんは、服の裾をちょっとつまんで、
「フリルがいるかな〜」なんて呟いている。

本当なら嫌なはずなのに、何だかドキドキして
しまっているのは何故だろう....
やっぱり、これが「惚れた弱み」というのかな。
(惚れているというか、推しみたいな物だけど。)
京介
京介
ちょっと手上げてくれる?
....ごめん。嫌だったら言って。
(なまえ)
あなた
?...ヒェ!
ウエストのリボンを触られて、
びっくりして変な声が出てしまった。
京介
京介
フッ...ククク...何今の声ww
藤牧さんの笑い声で一気に空気が和む。
(なまえ)
あなた
何だか、びっくりしてしまってw
京介
京介
そっか。...あ、タメ口でいいよ。
(なまえ)
あなた
え、それは流石に...
京介
京介
いいの。俺だけタメはやだ。
(なまえ)
あなた
...分かった。
京介
京介
それで良い。
(なまえ)
あなた
ww
京介
京介
////あー!
(なまえ)
あなた
(ビクッ)
(なまえ)
あなた
どうかしたの?
京介
京介
はぁー、まだ言いたくなかったのに。
俺、ずっと好きだったんだよね。
(なまえ)
あなた
え?
京介
京介
覚えてない?高校の図書室でさ。
俺もあの時は眼鏡しててさ。
(なまえ)
あなた
眼鏡?....あ、もしかして!
「マッキー」?
京介
京介
そうw俺はよく図書室行ってて、
あなたの名字さんが図書委員で。
そうだ。思い出した。昔気になっていた人の存在を。

名前も知らない人。
学年とあだ名だけは知っていたんだけど。
京介
京介
今月から地元に戻って来て、
調べ物をしに図書館に行ったら、
初恋の人がいたら、
そりゃあ舞い上がるよね?
ねぇ?と圧力をかけられて、思わず頷く。
私も今、ものすごく舞い上がっているから。

確かに、少し面影はあるけれど、
話し方も、雰囲気も全然違う。
昔は冷たくて素っ気なくて、
もう叶わない恋だなと思っていたのに。
(なまえ)
あなた
....って、初恋?
京介
京介
そう。ずーっとずーっと
好きだったんだけど、
全然気づいてくれなくて。
(なまえ)
あなた
そりゃあ、あんな風に
素っ気なかったら
分からないよ!
京介
京介
そうだった〜?
(なまえ)
あなた
そうだよ!
京介
京介
ごめんね?
と顔を覗き込まれる。
(なまえ)
あなた
////
京介
京介
ねぇ、付き合ってよ。
俺ここまで暴露したんだからさ。
(なまえ)
あなた
!...いい、よ。
京介
京介
...マジで!やったぁ!
(なまえ)
あなた
わぁ!
その勢いのまま、お姫様抱っこをされた。
京介
京介
これからよろしく。
(なまえ)
あなた
ㅎㅎお願いします。
END
オマケ
姫抱っこから解放された後、
また衣装の微調整に戻った。
京介
京介
次は....やっぱココのフリル足すべき?
それともvネックにして、
もっと肌見せする?
そう言って、ニヤニヤしながら
胸をつんつん、として来た。
(なまえ)
あなた
////もう!変態!
京介
京介
男はみんな変態です〜
京介
京介
.....ねえ....いいよね?
(なまえ)
あなた
...いいよ////
そう言うと、顔を近づけて来た。


その後愛し合ったのは、また別のお話。
元々長編にする予定だった話を無理やり短くしたので、ちょっと変ですがお許しを....

11butler、絶賛執筆中ですので、
もう少しお待ち下さい!

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